海の京都物語 第361話 蚕都あやべ、西町商店街に息づく秋どすえ|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語も、気づけば361話まで歩いてきたんどす。これまで宮津の天橋立や伊根の舟屋、舞鶴の港町を巡ってきましたが、今日は少し内陸に入って、綾部市のまちなかを歩いてみよしまひょ。

 JR山陰本線のあやべ駅を降りたら、すぐそこに広がるんが西町商店街どす。シャッターの下りた店もぽつぽつありますけど、軒を連ねる佇まいには、かつて「蚕都」と呼ばれたこの町の記憶が、今もちゃんと残ってるように思えるんどすえ。

🧵蚕都あやべと郡是製絲のはじまり

 綾部が「蚕都(さんと)」と呼ばれるようになったんは、養蚕・製糸業がそれだけ盛んやったからどす。1896年(明治29年)8月、地元出身の波多野鶴吉さんが中心になって、生糸を製造する「郡是製絲」がこの綾部町で産声をあげたんどす。

 「郡是」いう社名には、創業者の名前やのうて「郡をよくする」いう志が込められてるそうどす。養蚕農家を大事にし、社員のための学校までつくった鶴吉さんの思いが、今のグンゼの「人間尊重」「優良品の生産」「共存共栄」いう経営理念にまで受け継がれてるんどすえ。

🏛グンゼ記念館と博物苑に残る歴史

 大正6年(1917年)に本社事務所として建てられた洋館は、今も「グンゼ記念館」として毎週金曜日に公開されてるんどす。創業から100年を迎えた1996年には「グンゼ博物苑」が開かれ、2016年には展示蔵が創業蔵・現代蔵・未来蔵の3棟に生まれ変わりました。

 午前10時から午後4時まで、火曜定休で入園無料。レンガ色の蔵が並ぶ敷地を歩いてると、製糸業で栄えた時代の空気が、すぐそこまで漂ってくるような気ぃがするんどすえ。

🌹秋のバラまつりと、あやべグンゼスクエア

 グンゼ博物苑を含む「あやべグンゼスクエア」(綾部市青野町亀無1番地の2)には、約120種1,200本のバラが咲く「綾部バラ園」もあるんどす。バラまつりは5月中旬と10月下旬、それぞれ約6週間ずつ開かれてて、ちょうど今の季節も見頃を迎えてるんどすえ。

 JR綾部駅からは徒歩約10分。隣には地元の野菜や加工品を扱う「あやべ特産館」もあって、秋の澄んだ空気の中、バラの香りと綾茶カフェの湯気が重なる、のんびりした午後を過ごせるんどす。

🏮西町商店街に残る昭和の面影

 あやべ駅前から続く商店街は、製糸業で賑わった時代からこの町の暮らしを支えてきた通りどす。地元では西町商店街と呼ばれてきたと言われてますが、京都府の商店街名簿には「南西町商店街」の名で登録されとって、正式な呼び方は要確認のところもあるんどすえ。

 昭和の面影を残す建物や、代々続く商店がぽつぽつと軒を連ねてて、グンゼの工場で働いてた人らが行き交うた頃の賑わいを、今もそっと想像させてくれるんどす。

📍行っ得メモ

・JR山陰本線あやべ駅から商店街まではすぐ、あやべグンゼスクエアまでは徒歩約10分
・あやべグンゼスクエア(綾部市青野町亀無1番地の2)内のグンゼ博物苑は10:00〜16:00、火曜定休、入園無料
・綾部バラ園のバラまつりは5月中旬・10月下旬にそれぞれ約6週間開催、約120種1,200本のバラが見頃

 蚕都として栄えた時代の記憶を抱えながら、今も静かに続く西町商店街の通り。派手さはのうても、こないして歩いてみると、綾部いう町の芯の部分に触れたような、ほっこりした気持ちになったんどすえ。

 そないな秋の昼下がり、ぬる燗にした純米大吟醸YUTAKAを、小ぶりのぐい呑みでいただくんが似合う気がするんどす。口に含むと、ふわりと広がる上品な吟醸香の奥に、米の旨みがすっと溶け込んでて、商店街で見つけた佃煮や乾物なんかと合わせたら、何杯でもいけてしまいそうどすえ。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. グンゼはいつ創業したんどすか?
A. 1896年(明治29年)8月、地元・綾部町出身の波多野鶴吉さんが中心となって「郡是製絲」が設立されたんが始まりどす。社名の「郡是」には郡をよくするという志が込められてて、創業者の名を冠さんかったところに、鶴吉さんの人柄がにじんでるんどすえ。

Q. 「蚕都」ってどういう意味どす?
A. 綾部は明治から大正にかけて養蚕・製糸業がたいそう盛んやったことから、「蚕都(さんと)」と呼ばれるようになったんどす。郡是製絲(現グンゼ)の創業も、この蚕都としての土台があってこそのことで、今も地名や史跡のあちこちにその歴史が息づいてるんどすえ。

Q. グンゼ博物苑はどんな施設どす?
A. 創業100周年を迎えた1996年に開園した産業技術の資料館どす。2016年には展示蔵が創業蔵・現代蔵・未来蔵の3棟にリニューアルされました。開園時間は10時から16時まで、火曜定休で入園は無料、駐車場も60台分あるさかい、車で訪れても安心どすえ。

Q. 商店街やグンゼスクエアへの行き方は?
A. JR山陰本線のあやべ駅で下車したら、商店街はすぐそこどす。あやべグンゼスクエア(綾部市青野町亀無1番地の2)までは駅から徒歩約10分。グンゼ博物苑のほか、約120種1,200本のバラが咲く綾部バラ園やあやべ特産館もあわせて巡れるんどすえ。

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