海の京都物語 第128話 西舞鶴・円隆寺はんの丈六仏さんにご挨拶|日本酒YUTAKA(豊)

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 前回は西舞鶴の郷土資料館はんで、舞鶴の海と人の歩みをぎょうさん教えてもろたなあ。今日はそこからちょっと足を延ばして、同じ西舞鶴の愛宕山のふもとにひっそり建つ、由緒正しいお寺はんへお参りさせてもろうことにしますえ。

 その名も円隆寺(えんりゅうじ)はん。地元の舞鶴っ子やったうちにとっても、子どもの頃から「えんりゅうさん」て呼び親しんできたお寺どす。西舞鶴駅からてくてく歩いてすぐの場所にありながら、境内に一歩入ったら時間の流れがふっと変わるような、そんな静けさが漂うてますんえ。

🙏行基はんと皇慶はん、二つの開基伝承

 円隆寺はんの創建については、寺に伝わる『慈恵山記』などから「奈良時代に行基(ぎょうき)はんが開いた」とも、「平安中期の長徳年間(995〜999年)に皇慶(こうけい)上人はんが中興、あるいは開創しはった」とも伝えられてますのや。どちらも古い言い伝えで、どっちが史実か、はっきり確かめられるもんやおへん。

 せやけど、そのどちらの伝承にも共通してるんは、平安の御世から千年以上も、このお山の懐で灯を絶やさんと守られてきたっちゅうことどす。山号は慈恵山(じえいざん)、宗派は真言宗御室派。中世には地元の領主・田辺氏はんからも手厚う庇護されて、最盛期には七十を超える院坊や塔頭が軒を連ねてたと伝わってますんえ。

🛕丈六の阿弥陀はんと三尊のみ仏

 円隆寺はんの本尊は一体やのうて、阿弥陀如来坐像を中尊に、薬師如来坐像と釈迦如来坐像を両脇侍にした三尊像どす。中尊の阿弥陀はんは像高227センチもある丹後地方最大級の丈六仏で、「丹後大仏」とも呼ばれて親しまれてますのや。これらは平安から鎌倉期にかけて彫られはった木像で、不動明王立像・毘沙門天立像とあわせて国の重要文化財に指定されてますえ。

 千年近い時ぃを超えて、こないに大きゅうて美しいみ仏はんが今も西舞鶴の町を見守ってはる思うと、なんや胸の奥がじんわり温もりますなあ。

⚔️田辺藩牧野家はんのお庇護

 室町から戦国の頃は領主・田辺氏はんに支えられてた円隆寺はんどすけど、その後、文禄4年(1595年)の山崩れで境内の堂宇の大半が大破し、享保17年(1732年)の大火でも多くのお堂を失うという、苦しい時代も経験しはりました。

 それでも江戸時代には田辺藩の藩主やった牧野家はんから手厚う庇護を受けて、寺運を盛り返さはったんどす。今も残る本堂や多宝塔、鐘楼、総門、鎮守堂は、そうした庇護のもとで再建された建物として京都府の指定文化財になってますのや。特に総門は「三棟造り」いう珍しい形式で、脇の間に四天王さんの像を安置してはるんが見どころどすえ。

🍁愛宕山のふもとで移ろう四季

 円隆寺はんは西舞鶴・愛宕山の中腹に境内を構えてはって、参道は思うたよりも長うて、お堂やお地蔵さんが点々と並ぶ様子は、歩いてるだけで自然と背筋が伸びるような趣きどす。境内から愛宕山の山頂まで、そのまま散策路が続いてるのも魅力のひとつやと思いますえ。

 訪れる人らが口をそろえて言わはるんが、秋の美しさどす。境内の木々が紅葉に染まる頃、多宝塔の亀甲形の瓦屋根と朱色の葉っぱが重なる眺めは、思わず足を止めてしまうくらい見事なんどす。もちろん青葉の頃や、静かに雪の積もる冬の姿も、それぞれに違うた表情を見せてくれはりますんえ。

📍行っ得メモ

・住所:京都府舞鶴市引土72
・アクセス:JR舞鶴線・京都丹後鉄道宮舞線「西舞鶴」駅から徒歩5〜8分、舞鶴若狭自動車道「舞鶴西」ICから車で約10分
・拝観料:境内無料(本尊など仏像の拝観は事前予約制、団体のみ対応)
・駐車場:無料50台
・お問い合わせ:0773-75-1193

 静かな境内にお参りして、千年余りの祈りの積み重ねに触れさせてもろたら、なんや自分の悩みごとも、ふっと軽うなる気ぃがしましたわ。西舞鶴にお越しの際は、ぜひ円隆寺はんにも足を延ばしてみておくれやす。

 お参りのあとは、ぬる燗にした純米大吟醸YUTAKA(豊)を、ぽってりした厚手のぐい呑みでいただくのがうちのお気に入りどす。40度くらいに温めると、丈六の阿弥陀はんみたいにどっしり穏やかな米の旨みがふわりと広がって、円隆寺はんの静かな時間の余韻とよう馴染みますんえ。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 円隆寺はんの創建はいつどすか?
A. はっきりした年代は分かってしまへんのやけど、奈良時代に行基はんが開いたとも、平安中期の長徳年間(995〜999年)に皇慶はんが中興しはったとも伝えられてますのや。どちらも寺に伝わる古い由緒として、今も大切に語り継がれてますんえ。

Q. 本尊はどんな仏さんどすか?
A. 阿弥陀如来坐像を中尊に、薬師如来坐像と釈迦如来坐像を両脇にした三尊像どす。中尊の阿弥陀はんは像高227センチもある丹後地方最大級の丈六仏で、平安から鎌倉期の作として国の重要文化財に指定されてますのや。

Q. 田辺藩とはどないな関わりがおすか?
A. 中世は領主・田辺氏はんに、江戸時代には田辺藩の藩主やった牧野家はんに手厚う庇護されて栄えはったお寺どす。享保の大火など苦難もあったんどすけど、その都度立て直されて、今のお姿を伝えてはりますんえ。

Q. 参拝の後にはどう楽しんだらよろしいどすか?
A. 静かな境内をお参りしたあとは、ぬる燗にした純米大吟醸YUTAKA(豊)を厚手のぐい呑みでゆっくり味おうてみておくれやす。米の旨みがじんわり広がって、円隆寺はんの穏やかな余韻とよう合いますんえ。

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