海の京都物語 第349話 舟屋の賑わいからちょっと奥、泊の七所社にひっそり伝わる室町時代の棟札が語る伊根の村の記憶どす|日本酒YUTAKA(豊)

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 「海の京都物語」もいよいよ第349話を迎えさせてもろうたんえ。今まで伊根言うたら舟屋、舟屋とご紹介してきましたけど、今日はちょっと目先を変えて、舟屋の軒先からもうひとつ奥、泊(とまり)いう小さな浦に伝わる、誰もあんまり知らんような一枚の木札のお話をさせてもらいますえ。

 伊根は舟屋だけやのうて、湾を囲むひとつひとつの浦に、それぞれの歴史が静かに刻まれてますんや。今日訪ねるんは、泊の七所社(しちしょしゃ)いう小さなお社どす。

📜文明十四年の棟札が語る中世の泊

 七所社には、文明14年(1482)の年号を記した「七所社修造棟札」いう一枚の古文書が伝わっており、京都府指定文化財になってますんや。

 この棟札の裏には「丹後国与佐郡筒河庄」の文字が記されとって、当時この一帯が筒河庄いう荘園やったこと、そして室町幕府に仕えた奉公衆・二階堂氏の支配がこの浦にまで及んでいたことがうかがえるんどす。

 五百年以上も昔、都の政(まつりごと)の手が、こないな小さな浦の端にまで届いとったて思たら、なんや不思議な気ぃがしますなぁ。

⛩️江戸の世には三つの村の氏神さんどした

 江戸時代になると、七所社は泊・伊室(いむろ)・六万部(ろくまんぶ)いう三つの村の氏神さんとして祀られてきましたんや。

 ひとつの社を、浦違いの三つの村が共に支えてきたいうんは、海沿いの小さな集落が互いに肩寄せ合うて生きてきた証やと思いますんえ。今もその社は、泊の静かな入り江をじっと見守るように佇んでますんや。

🌊泊の入り江に残る静けさ

 泊は伊根湾から少し離れた、海に向こうて開けた小さな漁港の集落どす。舟屋が立ち並ぶ賑わいとはまた違う、暮らしそのものの静けさが今も残っとります。

 七所社の棟札そのものは、普段から誰でも目にできるいうわけやのうて、静かに地域の記憶として受け継がれてきたもんどす。けど、その社が今もそこにあるいうことだけで、何百年分もの人の営みが、ふっと近こう感じられますんやわ。

📍行っ得メモ

・七所社は京都府与謝郡伊根町泊の集落内に鎮座
・ご神体や棟札は常時公開されているものではなく、地域で大切に守り伝えられてきたもの
・今も地域の氏神さんとして暮らしに根付いており、参拝の際は集落の生活の場であることへの配慮を
・詳しい行き方や参拝については、伊根町観光協会など地元への事前確認がおすすめどす

 舟屋のきらびやかな景色の後ろに、こないな小さなお社が五百年もの記憶をそっと抱えてるて思うと、伊根いう町の奥行きを、また一つ教えてもろうた気がしますんや。

 こういう静かな歴史に思いを馳せる夜は、燗銅壺でほんのり温めた純米大吟醸YUTAKAを、ぐい呑みでちびりちびりといただくんがよろしおす。米の旨みがふわっと広がる口当たりは、何百年も昔の人々の暮らしに思いを寄せる、しっとりとした時間によう似合いますんえ。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 七所社ってどこにあるんどすか?
A. 七所社は京都府与謝郡伊根町泊の集落に鎮座する小さなお社どす。伊根湾の舟屋群とはまた違う、海に向かって開けた静かな入り江に建ってますんや。観光地として整備されてるわけやのうて、今も地域の暮らしに寄り添う形でそこにありますんえ。

Q. 棟札にはどんなことが書かれてるん?
A. 文明14年(1482)の年号を記した「七所社修造棟札」が伝わっており、京都府指定文化財になってますんや。裏面には「丹後国与佐郡筒河庄」と記されとって、室町幕府に仕えた奉公衆・二階堂氏の支配がこの地に及んでいたことがうかがえる、貴重な史料どす。

Q. 伊室や六万部てどこにあるん?
A. 伊室(いむろ)と六万部(ろくまんぶ)は、泊と同じく伊根町内にある集落どす。江戸時代、この三つの村は七所社を共に氏神さんとして祀っており、海沿いの小さな村同士が支え合うて暮らしてきた歴史がうかがえますんや。

Q. YUTAKAはどう楽しんだらええん?
A. ぬる燗くらいに温めて、ぐい呑みでゆっくり味おうてもらうのがおすすめどす。米の旨みがじんわり広がる純米大吟醸YUTAKAは、七所社のような静かな歴史に思いを馳せながら飲む、しっとりとした夜によう合いますんやで。

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