海の京都物語 第391話 元慶の昔から続く、高津八幡宮の彫り物がすごいんどす|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語も今回で第391話。綾部市のシリーズでは、グンゼの近代化遺産やあやべグンゼスクエア、大本の聖地、黒谷和紙の手仕事、弥仙山や上林の渓谷など、ものづくりと信仰、自然が織りなす町の奥行きをたどってきたどす。

 今回ご案内するんは、綾部市南西部の高津に鎮座する「高津八幡宮」どす。平安時代に遡る創建の伝承と、江戸時代の匠たちが腕によりをかけた見事な社殿彫刻が今に伝わる、知る人ぞ知る古社どすえ。

⛩️元慶五年、石清水八幡宮から勧請と伝わる古社

 高津八幡宮は、綾部市南西部の高津に鎮座し、平安時代前期の元慶五年(881年)に、山城国の石清水八幡宮から別宮として勧請されたと伝わっとります。千百年を超える歴史を持つ、綾部でも屈指の古社どす。

 境内に足を踏み入れると、長い歳月を積み重ねてきた木々と社殿の佇まいから、静かな風格が漂っとるのを感じますえ。

🔨天保から嘉永へ、棟札が語る造営の物語

 現在の社殿は、五間社の本殿と拝殿を幣殿でつないだ、大規模な複合社殿どす。棟札と社蔵文書によると、天保十五年(1844年)にまず拝殿が上棟され、続いて嘉永元年(1848年)に本殿が上棟、嘉永五年(1852年)までに全体が整えられたことが分かっとります。

 八年の歳月をかけて少しずつ組み上げられていった社殿の姿を思い浮かべながら眺めると、一枚一枚の棟札に込められた当時の人々の願いが、じんわり伝わってくるようどすなあ。

🪚地元の大工と大坂の彫物師、技の競演

 造営には地元の大工・桑原兵右衛門らが腕をふるい、拝殿正面を中心とする彫刻は、はるばる大坂から招かれた彫物師・相野徳兵衛が手がけたと伝わっとります。地域的にも珍しい組み合わせとされ、本殿の妻飾りは組物が大きくせり出す、豪壮で技術的にも優れた造りどす。こうした価値が認められ、平成二十八年(2016年)三月十八日付で京都府指定文化財(建造物)に指定されました。

 拝殿の正面に顔を近づけると、細やかな木彫りの意匠が今も鮮やかに残っとって、職人はんたちの息づかいが聞こえてきそうな迫力どすえ。

🌸境内の桜と、静かに手を合わせるひととき

 境内には稲荷神社や天満宮など、いくつかの境内社も祀られとるそうどす(社名や祭神の詳細は資料により差異があり要確認)。春には境内の桜が参道を彩り、訪れる人の目を楽しませてくれますのや。

 観光地のような賑わいはあらしまへんが、だからこそ、歴史の重みをひとりじっくり味わえる、綾部ならではの隠れた名所どす。

📍行っ得メモ

・所在地:京都府綾部市高津町(高津八幡宮)
・創建伝承:元慶5年(881年)、石清水八幡宮の別宮として勧請
・社殿:天保15年(1844)拝殿上棟→嘉永元年(1848)本殿上棟→嘉永5年(1852)竣工、京都府指定文化財(建造物・平成28年3月18日指定)
・アクセス:JR舞鶴線「高津」駅から徒歩約13分、またはJR山陰本線「綾部」駅からあやバス(東西線)で「高津東」下車徒歩約11分(運行本数が少ないため要確認)
・拝観:境内参拝は自由(要確認)、詳細は綾部市観光協会(0773-42-9550)へお問い合わせを

 千年を超える歴史の上に、天保から嘉永にかけて職人はんたちが丹精込めて仕上げた社殿が今も静かに佇んどる。そう思うと、ふだん何気なく通り過ぎてしまう神社にも、ひとつひとつ掛け替えのない物語が宿っとるんやなあと、あらためて気づかされますわ。

 参拝のあと、夕暮れの縁側でYUTAKAを冷酒用の盃にそっと注いでみとぅくれやす。十度前後まで冷やせば、凛とした吟醸香とともに、米の旨みがすっきりと喉を通っていきます。幾年もの歳月をかけて組み上げられた社殿の静けさと、丁寧に磨き抜かれた純米大吟醸の透明感のある味わいが、どこか重なり合いますえ。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 高津八幡宮はいつ創建されたんどすか
A. 高津八幡宮は、平安時代前期の元慶五年(881年)に、山城国の石清水八幡宮から別宮として勧請されたと伝わっとります。綾部市南西部の高津に鎮座し、千百年を超える歴史を持つとされる、地域でも屈指の古社どす。

Q. 現在の社殿はいつ頃のものどすか
A. 現在の社殿は、棟札や社蔵文書によると、天保十五年(1844年)に拝殿が、嘉永元年(1848年)に本殿がそれぞれ上棟され、嘉永五年(1852年)までに整えられたと分かっとります。五間社の本殿と拝殿を幣殿でつないだ、大規模な複合社殿どす。

Q. 彫刻にはどんな特徴がありますか
A. 拝殿正面を中心とする彫刻は、大坂から招かれた彫物師・相野徳兵衛が手がけたと伝わり、地元の大工・桑原兵右衛門らとともに造営にあたったとされとります。本殿の妻飾りは組物が大きくせり出す豪壮な造りで、平成28年に京都府指定文化財となりました。

Q. アクセス方法を教えてください
A. JR舞鶴線「高津」駅から徒歩約13分、またはJR山陰本線「綾部」駅からあやバス(東西線)で「高津東」下車徒歩約11分どす。バスの運行本数は少ないため、事前に最新の時刻表をご確認のうえお出かけくださいね(要確認)。

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