海の京都物語 第403話 大正創業・一子相伝の鶏卵せんべいに福知山音頭の掛け声息づく、ちきり屋の踊せんべいを頬張る一日どすえ|日本酒YUTAKA(豊)
海の京都物語、前回は福知山市内のとある一日を綴らせてもろうたんどすけど、今回は福知山の町なかにひっそり暖簾を掲げる、老舗の菓子屋はんへお邪魔しますんえ。
福知山音頭やドッコイセまつりで知られるこの町には、祭りの心を一枚のせんべいに焼き込んだお店があるんどす。大正の昔から変わらぬ製法を守る、ちきり屋はんの「踊せんべい」を今日はじっくりご紹介しますえ。
🍘 大正9年創業、ちきり屋はんの歩み
千切屋(現・ちきり屋)は大正9年、福知山市一町に創業した菓子店どす。看板商品の「踊せんべい」は、素朴で優雅な福知山音頭とおどりを味覚で表現しようと、初代店主が考案した鶏卵せんべいなんどすえ。
小麦粉と卵というシンプルな材料から焼き上げられるせんべいには、一子相伝の技が受け継がれとります。何代にもわたって同じ味を守り続けるその姿勢に、老舗の矜持を感じますんえ。
🏯 掛け声がせんべいになったわけ
福知山音頭のルーツは、明智光秀が福知山城を築いた際、領民が石材や木材を運ぶときにかけた掛け声と手ぶり脚ぶりにあるといわれとります(ちきり屋はんの伝えによる)。
踊せんべいは、その音頭の心をパリッとした食感と控えめな甘みに重ねて、せんべい一枚へ焼き込んだお菓子なんどす。
形はひとつひとつ、踊りに使う提灯をかたどって仕上げられ、手に取るたび、ほんまに小さな祭りが始まるような心持ちになりますんえ。
🍧 時代を超えて進化する一枚
近年は明智光秀を主役にした大河ドラマの放送にちなみ、笑顔とキリッとした顔、二種類のイラストをあしらった光秀バージョンのパッケージも登場しましたんえ(放送時期は要確認)。
四代目は、踊せんべいでほうじ茶・ミルク・いちごのアイスをはさんだ「福知山アイス」も考案し、昔ながらのせんべいに新しい楽しみ方を添えはったんどす。
夏の暑い日に一枚かじれば、パリッという音の奥から、どこか懐かしい福知山音頭の掛け声が聞こえてくるような気がしますんえ。
📍行っ得メモ
・店名:千切屋(合同会社ちきり屋)、大正9年創業
・所在地:京都府福知山市一町23(最新情報は公式サイト等で要確認)
・電話:0773-22-3632(要確認)
・営業時間:9:00〜17:30、土曜は17:00まで(定休日は日曜・祝日、要確認)
・名物「踊せんべい」に加え、四代目考案の「福知山アイス」も人気どす
大正から令和へ、変わらぬ製法で焼き継がれてきた一枚のせんべいに、福知山の人々が大切にしてきた音頭と祭りの心が静かに息づいとります。小さな菓子屋はんの暖簾をくぐるたび、この町の記憶にそっと触れるような気ぃがしますんえ。
踊せんべいのパリッとした歯ごたえと控えめな甘みには、常温からやや冷やし気味に整えた純米大吟醸YUTAKAがようお似合いどす。薄手のガラス盃に注いで口に含むと、ふわりと広がる上品な香りとせんべいの香ばしさが重なり、一子相伝の味わいが一層引き立つ気がしますえ。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. 踊せんべいとはどんなお菓子どすか?
A. 大正9年創業の老舗・ちきり屋はんが手がける鶏卵せんべいどす。小麦粉と卵というシンプルな材料から焼き上げられ、一子相伝の製法で代々受け継がれてきました。福知山音頭とおどりを味覚で表現しようと初代店主が考案したお菓子で、パリッとした食感と控えめな甘みが特徴どす。
Q. 踊せんべいの名前の由来はなんどすか?
A. 福知山音頭のルーツは、明智光秀が福知山城を築いた際、領民が石材や木材を運ぶ際にかけた掛け声と手ぶり脚ぶりにあるといわれとります。踊せんべいは、その音頭とおどりの心をせんべい一枚に焼き込もうと考案されたお菓子で、形も踊りに使う提灯をかたどって仕上げられとるんどすえ。
Q. お店はどこにあるんどすか?
A. 千切屋(合同会社ちきり屋)は京都府福知山市一町23にある老舗の菓子店どす。大正9年の創業から今も同じ場所で踊せんべいを焼き続けとります。営業時間や定休日は変更されることもあるため、訪ねる前に最新情報を公式サイトや電話で確認してもらうと安心どすえ。
Q. 日本酒YUTAKAとの合わせ方は?
A. 踊せんべいのパリッとした食感と控えめな甘みには、常温からやや冷やし気味に整えた純米大吟醸YUTAKAがよう合いますんえ。薄手のガラス盃に注いで口に含むと、上品な香りとせんべいの香ばしさが重なって、一子相伝の味わいをより引き立ててくれますえ。
京都 丹後