海の京都物語 第442話 笠奉納してできもの治してもろた言い伝え、綾部・味方の笠原神社はんは錫杖ケ嶽仰ぐ祈りの杜どすえ|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語も、はや四百四十二話を数えますんやで。綾部市編ではグンゼの蚕都物語から大本はんの神苑、黒谷和紙に九鬼氏の陣屋跡まで、山あいに息づく祈りと手仕事をたんねんに辿ってきましたんどす。

 せやけど今日は、綾部の町なかからちょっと奥まった味方町(みかたちょう)へご案内しますえ。「できもの」を治してくれはる言い伝えの神さんが、ひっそり祀られてますんどす。

⛩️ 笠原神社はんの由緒

 綾部市味方町に鎮座する笠原神社は、大名持命(おおなもちのみこと)を祭神とするお社どす。『綾部町誌』には、大名持命が医薬の神さんであることから、この地に祀られたと伝わってますんえ。

 社殿の背には錫杖ケ嶽(しゃくじょうがたけ)がそびえ、里の人らは昔からこの山を拝むようにして手ぇ合わせてきましたんどす。静かな杜の奥、木漏れ日が石段にちらちら落ちるその佇まいに、思わず背筋がしゃんとしますんえ。

🩹 できもの封じの言い伝え

 笠原神社は古うから「できもの(せつよう)」に霊験あらたかな神さんとして知られ、遠方からもお参りに来はる人がぎょうさんいてはったそうどす。『綾部町誌』は、「笠」の音が「かさ(できもの)」に通じることから生まれた信仰やないかと解釈してますんえ。

 肌のトラブルに悩んだ人らが、藁にもすがる思いでこの杜を訪ねてきはった姿を思うと、医薬の神さんへの祈りの重みがじんわり伝わってきますなあ。

🎩 笠を納める習わし

 願いが叶うたお礼に、笠を奉納する習わしが今も続いてますんどす。これは「笠原」の社号にちなんだ、綾部ならではの素朴な風習どすえ。

 社殿のまわりにそっと奉納された笠を見つけたら、どれだけ長いこと、この神さんが里の人らの願いを受け止めてきはったか、しみじみ感じ入りますんえ。

🌾 味方町の里の情景

 味方町の「味方(みかた)」いう地名は、古代の「三方郷」の名残りと伝わり、平安時代の『和名抄』にも丹波国何鹿郡の郷の一つとして記されてますんどす。地名の由来には諸説あって、はっきりしたことは分かってへんのやそうどすけど、そない古い歴史を持つ里やいうことだけは確かどすなあ。

 田んぼの畔道を歩けば、由良川の流れる綾部盆地の穏やかな風景がぐるり広がって、神社の杜だけがぽつんと緑濃う茂ってますんえ。

📍行っ得メモ

・笠原神社は京都府綾部市味方町に鎮座、参拝前には最新のアクセス情報をご確認くださいませ
・社殿背後の錫杖ケ嶽を望む静かな杜で、できもの平癒・医薬の神さんとして古くから信仰されてますんえ
・笠を奉納する習わしが今に伝わりますので、お参りの折にはそっと手ぇ合わせておくれやす

 華々しい観光地やのうて、こないな里の神さんに手ぇ合わせる旅もまた、海の京都のほんまの味わいどすなあ。綾部の人らが幾代にもわたって大切にしてきはった祈りの形に、うちはただただ頭が下がる思いどした。

 お参りの帰り、冷えた体にほっこり染み渡らせたいんは、ぬる燗にした純米大吟醸YUTAKAどすなあ。ぐい呑みを両手で包むように持って、ひと口含めば、山田錦の優しい甘みがじんわり喉の奥まで広がって、笠原神社はんの静かな杜の空気がそのまま口の中に蘇ってくるような気ぃがしますんえ。

ほな、また次回のお楽しみに。 これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 笠原神社はどこにありますか?
A. 京都府綾部市味方町に鎮座するお社どす。社殿の背後には錫杖ケ嶽がそびえ、由良川が流れる綾部盆地ののどかな里にひっそり祀られてますんえ。お参りの際は最新のアクセス情報を事前にご確認くださいませ。

Q. どんな神さんを祀ってますか?
A. 医薬の神さんとされる大名持命(おおなもちのみこと)をお祀りしてますんどす。『綾部町誌』には、できもの(せつよう)に霊験あらたかな神さんとして、古くから遠方からも参拝者が訪れてきたと伝わってますんえ。

Q. 笠を奉納する習わしって何どす?
A. 願いが叶うたお礼に、笠を奉納する素朴な習わしどす。社号の『笠原』の音が『かさ(できもの)』に通じることから生まれた信仰やと、『綾部町誌』では解釈されてますんえ。今も里に伝わる祈りの形どすなあ。

Q. 参拝の際の見どころはどこどす?
A. 社殿の背にそびえる錫杖ケ嶽を望む静かな杜の佇まいどす。木漏れ日の射す石段や、奉納された笠の数々に、里の人らが代々大切にしてきはった祈りの重みをじんわり感じていただけますんえ。静かにお参りして、山あいの空気を味わうてみておくれやす。

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