海の京都物語 第492話 廃校はこうして里山の宿になったんどす、綾部・鍛治屋の廃校活用スポット『里山ねっと・あやべ』を訪ねる旅|日本酒YUTAKA(豊)

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 「海の京都物語」も気がつけば492話どす。グンゼの記念館にバラ園、黒谷和紙に九鬼氏の陣屋跡…綾部市はほんまに奥が深うて、まだまだ知らんスポットがぎょうさん隠れとります。

 今日訪ねるんは、観光パンフレットにはあんまり載らへん、山あいの集落にある『学び舎』どす。廃校になった小学校を丸ごと活かして、都会のお人と里山の暮らしをつなぐ活動を続けてはる、NPO法人『里山ねっと・あやべ』のお話どす。

🏫廃校から生まれた交流拠点

 里山ねっと・あやべは平成12年(2000年)に発足し、平成18年3月に法人格を取得しはったNPO法人どす。拠点となる『綾部市里山交流研修センター』は、綾部市鍛治屋町にあった旧小学校の校舎をそのまま活かした施設どす。

 教室やった部屋は宿泊室に、元理科室はピザ生地をこねる調理室に姿を変え、地元の木材を使うた多目的ホールまで備わってますんや。黒板や下駄箱がそのまま残る廊下を歩いてたら、昭和の分校にタイムスリップしたような気ぃになりますわ。

🍕石窯で焼くピザとパンの体験

 センターの名物のひとつが、校舎の外に据えられた手作りの石窯で焼く、ピザとパンの体験どす。元理科室で生地をこねて窯に入れたら、ものの5分から10分でこんがり焼き上がりますんや。

 窓の外には田んぼと山並みが広がってて、焼きたてのピザを頬張りながら山の風に吹かれる時間は、都会の暮らしではなかなか味わえん贅沢どす。団体での体験も受け付けてはって、家族連れやグループでわいわい窯を囲むお人もぎょうさんいてはるそうどす。

🌲里山を守る間伐ボランティアと里山交流大学

 ここでは農林業体験だけやのうて、荒れた山林の手入れにも力を入れてはります。都市のお人と地元のお人が一緒になって間伐や竹林整備、竹炭づくりに汗を流してはって、毎月第1日曜には間伐材を使うたものづくりのイベントも開かれとります。

 さらに『綾部里山交流大学』いう短期集中のセミナーを開いて、里山の新しい価値づくりに関わる人材を育てる取り組みも続けてはるんどす。農家民泊のしくみも整うてて、一晩お世話になった農家さんとの会話が、旅の何よりの思い出になるそうどすえ。

🌙旧校舎に泊まる、里山の一夜

 宿泊体験では、かつて子どもらが学んだ教室で一夜を過ごせます。夜になると虫の声と風の音だけが響く静けさの中、昼間に体験した田畑や山の記憶を反芻しながら眠りにつく時間は、何とも言えん贅沢どす。

 朝は小鳥の声で目が覚めて、窓から差し込む光に昔の黒板がぼうっと浮かび上がる。廃校がただの『なくなった学校』やのうて、新しい人の縁を結ぶ場所として生き続けとる姿に、思わず胸が熱うなりますわ。

📍行っ得メモ

・名称:NPO法人 里山ねっと・あやべ(綾部市里山交流研修センター)
・所在地:京都府綾部市鍛治屋町茅倉9
・アクセス:JR綾部駅からあやバス西坂線で約33〜35分、「かじや(里山交流研修センター前)」下車すぐ
・営業時間:9:00〜17:00、火曜定休(体験内容・料金・宿泊の可否は要事前確認)
・駐車場:10台(無料)

 廃校言うたら、どこか寂しいイメージがあるもんどすけど、里山ねっと・あやべを訪ねたら、その考えがひっくり返りますんや。学び舎が終わった場所やのうて、里山の暮らしを次の世代につなぐ、新しい学び舎として息づいてましたわ。

 そんな里山の一日を終えた夜には、純米大吟醸YUTAKAをぬる燗にして、ぐい呑みでちびりと傾けとうなりますなぁ。間伐材の香りが残る指先で杯を持ち上げたら、お米の甘みとほのかな吟醸香がじんわり広がって、一日汗を流した身体に沁みわたりますんや。山の恵みを食べて、里山を守る人らの話を聞いた後の一杯は、いつもより深い味わいに感じられる気ぃがしますえ。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 里山ねっと・あやべとは何どすか?
A. 平成12年(2000年)に発足し、平成18年に法人化したNPO法人どす。廃校になった小学校を活かした綾部市里山交流研修センターを拠点に、ピザ窯体験や農業体験、森林ボランティアなど都市と農村をつなぐ活動を続けてはります。

Q. どないして行ったらよろしいどすか?
A. JR山陰本線の綾部駅から、あやバス西坂線に乗って約33〜35分、『かじや(里山交流研修センター前)』というバス停で降りたらすぐどす。お車の場合は無料駐車場が10台分用意されとります。詳しい時刻は事前にご確認くださいね。

Q. 日帰りでも体験はできますんか?
A. はい、できます。元理科室で生地をこねて、校舎の外の手作り石窯で焼く手作りピザやパンの体験は、団体での日帰り利用も受け付けてはります。もちろん旧校舎に泊まって、山の夜をゆっくり味わう宿泊体験も人気どすえ。

Q. 体験した日の晩酌にはどのお酒が合いますか?
A. 山里の空気をたっぷり吸い込んだ日には、純米大吟醸YUTAKAをぬる燗にして、ぐい呑みでゆっくり味わうんがおすすめどす。お米の甘みと穏やかな香りが、間伐や農作業で疲れた身体にじんわり沁みて、里山の一日を優しく締めくくってくれますえ。

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