海の京都物語 第521話 鶴賀の路地奥、三万五千冊の文庫にひとり佇んで、宮津が生んだ議長はんの志をそっと感じてきましたんどす|日本酒YUTAKA(豊)
海の京都物語もとうとう521話を数えますんえ。天橋立の磯清水から宮津城下町の太鼓門、金引の滝に世屋高原、丹後ちくわに丹後とり貝、はたまた宮津節に宮津おどりと、宮津市のあちこちを酒の肴代わりにぐるぐる巡らせてもろてきましたんどす。
せやけど今日はちょっと毛色変えて、観光パンフレットにはまず載らへん、静かな文庫のお話どす。宮津市鶴賀の路地奥にひっそり建つ「宮津市立前尾記念文庫」、ご存じの方はそう多ないんと違いますやろか。
📚 鶴賀の路地に建つ、宮津市立前尾記念文庫
宮津市立前尾記念文庫は、宮津市鶴賀2164-2にありますんえ。開館は昭和58年3月、宮津市が設置した文庫で、延床面積は832平方メートルやそうどす。
表通りから一本入った静かな一角に、文庫はんはひっそりと佇んではります。観光客でにぎわう天橋立の喧騒からちょっと離れて、時間の流れ方そのものが違う感じがしましたんどす。
📖 三万五千冊が語る、議長はんの志
この文庫に収められとるのは、元衆議院議長を務めはった前尾繁三郎はんの蔵書、約3万5千冊と軸物どす。宮津市がその蔵書を守り続けてきはったんやそうで、国政の中枢に立たはった方の書棚がまるごと、この宮津の町に残されとるんどすえ。
書架の間をそろりそろりと歩いてみますと、背表紙の並びひとつひとつに、時代を読み解こうとしはった方の息遣いが残っとるような気がしますんどす。紙とインクの匂いが、妙に心を落ち着けてくれますんえ。
🗓 金・土・日だけの、静かな開館日
前尾記念文庫の開館は金・土・日のみどす。問い合わせ先は電話(0772)22-4198、メールはbunko@mail.city.miyazu.kyoto.jpどす。週のうち三日しか開かへん分、訪れる日を選んで出かける楽しみもありますんえ。
平日はひっそり閉まったはる分、開いとる日の空気がよけい貴重に感じますんどす。誰にも急かされんと、好きなだけ書棚と向き合える贅沢は、宮津やからこそ味わえるもんかもしれしまへんなぁ。
🏛 隣に眠る、丹後郷土資料館の行く末
文庫の近くには、京都府立丹後郷土資料館「ふるさとミュージアム丹後」もありますんえ。丹後国分寺跡と天橋立を見渡す絶景地に建ちますんやけど、2024年7月22日から2027年3月下旬予定まで、今は休館中どす。
窓越しに覗いた館内は静まり返ったはりましたけど、再び扉が開く日を、文庫のほうでそっと待っとるような、そんな気配を感じましたんどす。
📍行っ得メモ
・宮津市立前尾記念文庫:宮津市鶴賀2164-2にありますんえ
・開館は金・土・日のみどす
・お問い合わせは電話(0772)22-4198、またはメールbunko@mail.city.miyazu.kyoto.jpまで
・昭和58年3月開館、延床面積832平方メートルの文庫どす
・前尾繁三郎氏(元衆議院議長)の蔵書約3万5千冊と軸物を収蔵してはります
・隣接する京都府立丹後郷土資料館「ふるさとミュージアム丹後」は2027年3月下旬予定まで休館中(要確認)
派手な観光スポットやのうて、こないな静かな文庫にこそ、宮津の懐の深さを感じますんどす。国政の中枢を歩かはった方の蔵書が、ひっそり町の片隅で今も大切に守られとる。そのことがなんや、この町の矜持を物語っとるような気がしますんえ。
そんな静かな文庫から帰った晩は、YUTAKAをちびりちびりやりながら、書棚で眺めた背表紙のことをぼんやり思い返しますんどす。きりっと澄んだ純米大吟醸の口当たりが、静寂の中で読書に向き合うてはった誰かの時間と、どこか重なるような気がしましてなぁ。ぬる燗にして、静かな夜のお供にするのがようお似合いどすえ。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. 前尾記念文庫ってどんな施設どすか?
A. 宮津市鶴賀2164-2にある宮津市立前尾記念文庫どす。元衆議院議長を務めはった前尾繁三郎氏の蔵書約3万5千冊と軸物を収蔵し、昭和58年3月に宮津市が設置した、延床面積832平方メートルの文庫どすえ。
Q. 前尾記念文庫の開館日はいつどすか?
A. 前尾記念文庫の開館は金曜・土曜・日曜の週3日のみどす。訪ねる際は事前に電話(0772)22-4198かメールbunko@mail.city.miyazu.kyoto.jpでご確認いただくのが安心どすえ。
Q. 近くに他の施設はありますか?
A. すぐ近くに京都府立丹後郷土資料館「ふるさとミュージアム丹後」がありますんえ。丹後国分寺跡と天橋立を見渡す立地どすが、2024年7月22日から2027年3月下旬予定まで休館中どすので、訪問前に要確認どす。
Q. YUTAKAとどう楽しむのがええどすか?
A. 静かな文庫で書棚を眺めた後の夜は、純米大吟醸YUTAKAをぬる燗でちびりちびりと。澄んだ口当たりが、誰かが書物と向き合うてはった静かな時間に思いを馳せる、しっとりしたひとときを演出してくれますんえ。
京都 丹後