海の京都物語 第123話 発酵美人まいづるはんに温もる舞鶴の麹どすなあ|日本酒YUTAKA(豊)
前回は舞鶴の竜宮浜海水浴場で、海風に吹かれながらのお話をさせてもろうたどすなあ。今回はちょっと趣向を変えて、舞鶴に息づく「発酵」のお話をさせてもらいますえ。海の恵みだけやのうて、麹や糠床の中でじっくり育つ発酵の文化も、舞鶴にはちゃんと根付いとるんどす。
舞鶴で「発酵美人まいづる」言うたら、ホテルアマービレ舞鶴はんが手がけてはる酵素風呂とよもぎ蒸しのサロンのことどす。舞鶴で初めてのホテル内温浴施設として2023年春に始まらはったもので、微生物の発酵熱を使うた酵素風呂と、韓国で600年ほど親しまれてきたよもぎ蒸し、この二本柱で女性の温活を支えてはるんどすえ。
🛁発酵美人まいづるってどんなとこ
主役の一つ「酵素風呂」は、浴槽の中身そのものが発酵して70度近うまで発熱するんやそうどす。体感温度は40度ほどに調整されとって、そこに15分から30分ほど、じっくり浸かるんが基本どす。砂風呂のような感覚どすけど、中身は微生物さんの働きそのものなんどすなあ。
もう一つの柱がよもぎ蒸しどす。韓国でおよそ600年ほど前から親しまれてきた民間療法で、専用の椅子に座ってよもぎの蒸気を下から浴びるという、ちょっと独特なスタイルどすなあ。約30分の施術で、身体の芯からぽかぽかしてきますんや。
冷え性の改善や血行促進、代謝アップ、美肌などが期待されとって、初めての方には専門スタッフはんがカウンセリングもしてくれはります。宿泊客はんだけやのうて、地元舞鶴の女性はんもよう利用してはるそうどすえ。
🌾麹屋はんと、へしこの発酵仕事
舞鶴には食べる発酵の担い手もちゃんとおりますんや。西舞鶴の「大阪屋こうじ店」はんは、文化元年、西暦1804年創業言う老舗の麹屋はんどす。米麹はもちろん、味噌や甘酒、塩麹まで幅広う手がけてはって、舞鶴の食卓を長いこと支えてきはったんどすなあ。
もう一つ忘れたらあかんのが「へしこ」どす。舞鶴港で水揚げされた新鮮な真鯖を糠に漬け込んで、じっくり熟成させる若狭湾・丹後半島伝来の保存食で、舞鶴の食品店はんでも扱うてはります。糠の中で乳酸菌が働いて、あの独特の旨みが生まれるんどすえ。
麹菌が働く麹屋はんの仕事も、乳酸菌が働くへしこの仕事も、どっちも目には見えへん小さな生き物さんの力を借りとるという意味では、根っこは同じどすなあ。
💛発酵に託されたまちの想い
発酵美人まいづるの目的は、女性が日々の冷えや疲れを整えて、健やかに美しゅうあれるようにと、ホテルはんが用意してくれはった温活の場どす。麹屋はんやへしこの仕事は、二百年、あるいはそれ以上受け継がれてきた食文化を、今の暮らしに残していく営みどす。目的こそ違えど、どっちも舞鶴の暮らしを、発酵の力でそっと支えとるんどすなあ。
🍶お酒も発酵のなかまなんどす
日本酒も、蒸したお米に麹菌を効かせて糖に変え、そこに酵母が働いてアルコールに変わる、れっきとした発酵食品どす。
純米大吟醸YUTAKA(豊)も、丹後の米と水、麹菌と酵母の力だけで醸される、舞鶴の麹屋はんと同じ「発酵」の系譜にあるお酒どすなあ。
酵素風呂で温もった身体にも、麹やへしこで整えたお腹にも、最後にひとしずくの発酵のお酒を合わせたら、舞鶴の発酵尽くしが完成するんとちゃいますやろか。
📍行っ得メモ
・発酵美人まいづる(ホテルアマービレ舞鶴内):京都府舞鶴市字浜18、電話0773-65-5000、営業10:00〜18:30(最終受付17:00)
・酵素風呂 3,500円(1回)、酵素風呂回数券16,000円(5回)、よもぎ蒸し 2,500円(1回)など各種メニューあり
・大阪屋こうじ店(舞鶴本店):京都府舞鶴市堀上68、文化元年(1804年)創業の老舗麹屋はん
・舞鶴崎田松蔵:西舞鶴で鯖へしこなど発酵保存食を扱う食品卸・加工店
海の京都言うたら海の幸のイメージが強いかもしれまへんけど、舞鶴には目に見えへん菌さんたちが黙々と働いて生み出す発酵の恵みも、ちゃーんと息づいとるんどすなあ。酵素風呂でじんわり温もるんも、麹やへしこでお腹の中から整えるんも、突き詰めたら同じ「発酵」の力どす。今度舞鶴に来やはったら、そんな目に見えへん働き者たちにも、ちょっと思いを馳せてみておくれやす。
発酵尽くしの舞鶴を巡った日の晩には、純米大吟醸YUTAKA(豊)を冷酒でどうぞ。よもぎ蒸しでじんわり温もった後は、きゅっと冷やした吟醸グラスに注いで、8度から10度くらいでいただくと、麹由来のふくよかな甘みと、すっと切れる後味が引き立ちますんや。舞鶴の麹屋はんが仕込む甘酒にも通じる優しい米の香りを感じながら、一日の発酵めぐりをゆっくり振り返る、そんな夜もよろしおすなあ。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. 発酵美人まいづるって何どす?
A. ホテルアマービレ舞鶴はんが2023年に始めはった、酵素風呂とよもぎ蒸しの女性向け温浴サロンのことどす。舞鶴で初めてのホテル内温浴施設で、発酵の熱を使うた酵素風呂と韓国伝来のよもぎ蒸しで、体の芯から温もれる場所どすえ。宿泊客はんだけやのうて、地元の方も利用できますんや。
Q. 舞鶴のへしこってどんな食べ物どす?
A. 鯖を糠に漬け込んでじっくり発酵させた、若狭湾・丹後半島に伝わる保存食どす。舞鶴港で水揚げされた新鮮な真鯖を使うて、まろやかな塩加減に仕上げてはるお店もありますんや。お酒のあてにもよう合う、発酵の旨みが詰まった一品どすえ。
Q. 大阪屋こうじ店はどんなお店どす?
A. 文化元年、1804年創業言うから、二百年以上の歴史がある舞鶴の老舗麹屋はんどす。米麹はもちろん、味噌や甘酒なんかも手がけてはって、舞鶴の発酵文化を今に伝えてくれてはるお店どすなあ。
Q. 日本酒も発酵食品なんどすか?
A. そうどす、日本酒は蒸したお米に麹菌と酵母が働いてできる、れっきとした発酵飲料どす。純米大吟醸YUTAKA(豊)も丹後の米と水を麹と酵母だけで醸したお酒で、舞鶴の麹やへしこと同じ発酵の力から生まれたお酒どすなあ。
京都 丹後