海の京都物語 第174話 天照大神さんが伊勢へお発ちになる前にお鎮まりやった、大江の元伊勢三社を鎖にすがってお参りしてきたお話どす|日本酒YUTAKA(豊)
海の京都物語も気ぃついたら174話まで来たんどすなあ。丹後の海辺やら宮津の街なかやら、あちこち巡らせてもろてきましたけど、今回はちょっと山ん中、福知山市大江町へ足を延ばしてみたんどす。
大江町言うたら鬼退治伝説の大江山が有名どすけど、実はもう一つ、えらい格式の高いお社が三つも固まってる場所やて知ってはりましたか。その名も「元伊勢三社」、皇大神社・豊受大神社・天岩戸神社の三社どす。伊勢神宮のルーツにまつわる伝承が残る、ちょっと不思議な里へお参りしてきたお話をさせてもらいますえ。
🕊️ 「元伊勢」ってどういうこと
元伊勢いうんは、伊勢神宮の御祭神・天照大神さんが今の伊勢の地に鎮まらはるまでの間、各地を巡って一時的にお祀りされた場所のことを指す言葉なんやそうどす。大江町にある皇大神社・豊受大神社・天岩戸神社の三社は、その中でも代表的な「元伊勢三社」として伝えられているとこどす。
三社とも京都丹後鉄道の大江山口内宮駅から歩いて行ける距離にまとまってはって、半日もあれば三社ともお参りできる、ありがたい配置になってますんや。山あいの静かな空気を吸いながら三社を巡ってると、なんや時間の流れがゆっくりになったような気ぃしましたわ。
⛩️ 元伊勢内宮 皇大神社 ― 天照大神さんをお祀りするお社
皇大神社は天照大神さんをお祀りするお社で、地元では伊勢神宮よりも54年も前にお祀りされたと伝わってるそうどす。境内には全国でも二例しかないと言われる黒木鳥居が立ってて、樹齢2000年ともいわれるご神木の杉が、長い年月をずうっと見守ってきはったんやなあと思わせてくれますんや。
鳥居をくぐって石段を上がっていくと、木々の間から差し込む光がまるで別世界みたいで、思わず背筋が伸びましたわ。ここが三社めぐりの起点になるお社どす。
🌾 元伊勢外宮 豊受大神社 ― 豊受大神さんをお祀りするお社
豊受大神社は、農業の神様である豊受大神さんをお祀りするお社どす。伝承によると、雄略天皇の代に天照大神さんのお告げがあって、丹波国からこの地の豊受大神さんを伊勢へお迎えしたとされ、その故地がこちらやいうことで「元伊勢外宮」と呼ばれてますんや。境内には皇大神社と同じ黒木造りの鳥居があって、摂社・末社も数多く並んではります。
静かな杜の中を歩いて社殿に近づくと、田畑を潤す実りへの祈りがずうっと積み重なってきはったんやなあと、しみじみ感じましたえ。
⛓️ 元伊勢天岩戸神社 ― 鎖で岩を登ってお参りするお社
三社の中でもひときわ変わったお社が天岩戸神社どす。皇大神社の奥宮とされ、祭神は櫛岩窓戸命・豊岩窓戸命のお二柱。渓谷の岩の上に社殿が建ってて、そこへたどり着くには備え付けの鎖をつたって岩をよじ登る区間があるんどす。社殿の裏手には御座石という磐座も鎮まってますんや。
鎖につかまって岩を登る間は、ドキドキしっぱなしどした。滑りにくい靴で行くんが安心どすし、雨あがりは足元が川みたいになることもあるさかい、気ぃつけてくださいね。登りきった先で振り返った渓谷の眺めは、ほんまに神々が天下らはった場所やなあと思わせてくれる景色どしたわ。
📍行っ得メモ
・皇大神社:京都府福知山市大江町内宮217、京都丹後鉄道大江山口内宮駅から徒歩約15分
・豊受大神社:京都府福知山市大江町天田内60、福知山市営バス「外宮」下車徒歩約5分、または丹後鉄道「大江高校前駅」から徒歩約15分
・天岩戸神社:京都府福知山市大江町佛性寺字日浦ケ嶽206-1、天岩戸神社のみなら駐車場から徒歩約10分
・天岩戸神社の鎖登りは滑りにくい靴での参拝がおすすめ、雨あがりは足元にご注意を
三社を巡り終えて振り返ってみると、それぞれのお社にちゃんと違う顔があって、けど根っこのところで伊勢神宮とつながる伝承を大事に守ってきはったんやなあと、しみじみ思いましたんや。山の中にひっそりと佇む信仰の里、また季節を変えてお参りしたいと思う場所どしたえ。
三社巡りの汗ばんだ体に、宿へ戻ってからいただいたんは冷やしたYUTAKA(豊)どした。切子のグラスに注いで、キリッと冷やした純米大吟醸を一口。鎖を登りきった達成感と一緒に、お米の甘みとすっと消えていく後口が喉を通っていく感じが、山歩きの疲れをすうっと解いてくれましたわ。神々の伝承に思いを馳せながら味わう一杯は、なんや特別などした。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. 元伊勢三社ってどこにあるん?
A. 元伊勢三社は京都府福知山市大江町にある皇大神社・豊受大神社・天岩戸神社の三社のことどす。京都丹後鉄道大江山口内宮駅から歩いて行ける範囲にまとまってはって、半日ほどで三社とも巡ることができますんや。
Q. 元伊勢ってどういう意味なん?
A. 元伊勢いうんは、伊勢神宮の天照大神さんが今の地に鎮まらはるまでの間、各地で一時的にお祀りされたお社を指す言葉なんやそうどす。大江町の三社もその伝承が残る代表的なお社として知られてますんや。
Q. 天岩戸神社の鎖登りは怖ないん?
A. 社殿が渓谷の岩の上に建ってるさかい、たどり着くには備え付けの鎖をつたって登る区間があるんどす。滑りにくい靴での参拝がおすすめで、雨あがりは足元が濡れて滑りやすうなるさかい、気ぃつけて登ってくださいね。
Q. 元伊勢三社は一日で回れるもんなん?
A. 三社とも大江山口内宮駅から歩いて行ける距離にまとまってはるさかい、半日から一日あれば十分お参りできますんや。皇大神社を起点に豊受大神社、天岩戸神社の順にゆっくり巡るお参りコースがおすすめどす。
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