海の京都物語 第191話 室町将軍・足利尊氏はんが生まれはった綾部の安国寺、産湯の井戸ともみじ寺の秋を訪ねる話どすえ|日本酒YUTAKA(豊)
海の京都物語、第191話は綾部市どすなあ。今までグンゼの資料館やら大本さん、バラ園に黒谷和紙、水源の里の千年栃まで、綾部のあちこちを巡ってきましたけど、今回は「安国寺」はんへ足を運んでみますえ。
安国寺言うたら、室町幕府を開いた足利尊氏はんゆかりの寺として知られる、綾部の中でも別格の由緒を持つお寺どす。産湯の井戸に重要文化財の仏さま、秋のもみじと、見どころは尽きしまへんのや。
🏯 足利尊氏はんが生まれはったと伝わる古刹どす
安国寺は南北朝時代、室町幕府の初代将軍・足利尊氏はんゆかりの寺として建てられたと伝わっとります。尊氏はんの出生地とも言われとって、境内には産湯に使うたと伝わる井戸が今も残っとりますのや。
開山堂の脇には、尊氏はんとその母・上杉清子はん、奥方の三基の宝篋印塔がひっそりと並んどります。尊氏はんの母が男子の誕生を願うて祈らはったという子安地蔵も、境内で今なお大切に守られとるそうどす。
参道をゆっくり歩いて井戸のそばに立つと、七百年近い時をこえて、まだこの土地に尊氏はんの気配が残っとるような、そんな不思議な静けさに包まれますのや。
🙏 重要文化財の仏さまが物語る歴史どすえ
安国寺の本堂には、釈迦三尊坐像をはじめとする国の重要文化財が大切に安置されとります。本尊の釈迦如来坐像は1341年の作と伝わり、円派の仏師・豪円はんの手によるものやそうどす。この釈迦三尊坐像は2000年に重要文化財の指定を受けとります。
さらに安国寺には、南北朝時代の作とされる木造足利尊氏坐像も伝わっとって、2012年9月6日付で重要文化財(美術品)に指定されとります。尊氏はんゆかりの寺に、尊氏はんご自身のお姿を写した像が残っとるいうのは、なんとも感慨深い話どすなあ。
薄暗いお堂の中で静かに拝観させてもろたら、時代を超えて見つめ返されとるような、そんな厳かな気持ちにさせられますのや。
🍁 もみじ寺と呼ばれる秋の絶景どす
安国寺は地元で「もみじ寺」とも呼ばれとって、樹齢80年を越すもみじが100本以上、境内を彩っとります。毎年11月中旬には「安国寺もみじ祭り」が開かれて、邦楽の演奏や野点、舞踊、地元特産品の出店なんかで賑わうそうどす。
紅葉が見頃を迎える頃に境内へ足を運んだら、赤や橙に染まった木々の下を歩くだけで、時間がゆっくり流れとるような気持ちにさせられますえ。静かな山寺に響く鳥の声と、足元でかさこそ鳴る落ち葉の音だけが、その場を包んどります。
🚶 静かな境内で過ごすひとときどすなあ
境内の拝観は無料どすけど、寺内をじっくり拝観する場合は志納金が必要になるそうどす。あやバス黒谷線「安国寺前」バス停から歩いて2分ほど、普通車20台分の駐車場も備わっとりますよって、車でも訪ねやすいお寺どす。
バス停から山門をくぐって少し歩くだけで、町なかの喧騒がすぅっと遠のいて、木々に囲まれた静かな時間が流れ始めますのや。尊氏はんが生まれた土地の空気を、深呼吸しながら味おうてみておくれやす。
📍行っ得メモ
・アクセス:あやバス黒谷線「安国寺前」下車、徒歩約2分
・駐車場:普通車20台分完備
・拝観料:境内拝観は無料(寺内拝観は志納金が必要)
・見どころ:重要文化財の釈迦三尊坐像、木造足利尊氏坐像、産湯の井戸、宝篋印塔
・もみじ祭り:例年11月中旬に開催(邦楽・野点・舞踊・地元特産品出店など)
尊氏はんの生誕地と伝わる安国寺で、重要文化財の仏さまともみじの景色に触れとったら、綾部いう土地に流れる長い長い時間の重みを、しみじみと感じさせられましたのや。
安国寺の帰り道、綾部の宿でぬる燗にしたYUTAKAを盃でいただいたら、米の旨みがふわりと広がって、もみじ寺で感じた静けさがそのまま口の中に戻ってきたような気ぃがしましたのや。冷やでキリッと澄んだ味わいを楽しむのもよろしいけど、この日ばかりは人肌燗で、じんわりと体に染み渡る一杯を選びとうなりますなあ。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. 安国寺ってどんなお寺どすか。
A. 安国寺は綾部市にある、室町幕府の初代将軍・足利尊氏はんゆかりの古刹どす。尊氏はんの出生地と伝わっとって、産湯の井戸や宝篋印塔が境内に残っとります。本堂には国の重要文化財である釈迦三尊坐像や木造足利尊氏坐像も伝わっとって、歴史の重みをじっくり感じられるお寺どすえ。
Q. 木造足利尊氏坐像はいつ指定されましたか。
A. 境内の本堂に伝わる木造足利尊氏坐像は、南北朝時代に作られたとされる仏像で、2012年9月6日付けで国の重要文化財(美術品)に指定されましたのや。尊氏はんゆかりのこの寺に、尊氏はんご自身のお姿を写した像が伝わっとるいうんは、なんとも感慨深い話どすなあ。
Q. 安国寺帰りにはどんな一献がええどすか。
A. 静かな古刹を巡った後には、人肌に燗をつけたYUTAKAがようお似合いどす。ぬる燗にすると米の旨みがふわりと広がって、もみじ寺で味おうた静けさが、そのまま口の中に戻ってきたような気ぃになりますのや。盃でちびちびと味わいながら、綾部の秋にゆっくり浸ってみておくれやす。
Q. YUTAKAはどんなお酒どすか。
A. YUTAKAは京都の蔵元が丹精込めて醸した純米大吟醸どす。すっきりとした吟醸香と、口当たりの柔らこうて奥行きのある米の甘みが持ち味で、冷やでキリッと澄んだ味わいも、ぬる燗でふくよかに広がる味わいも、どちらも楽しめるお酒どすえ。旅先のしみじみとした一日の締めくくりに、よう寄り添うてくれますのや。
京都 丹後