海の京都物語 第196話 丹後富士とも呼ばれる由良ヶ岳、双耳峰の頂に立てば天橋立も若狭湾も由良の海もひと目に望めますえ|日本酒YUTAKA(豊)
海の京都物語も、気ぃついたらもう第196話どす。天橋立の絶景ポイントや智恵の餅の由来、元伊勢籠神社に上世屋の棚田、鰤しゃぶに黒ちくわ言うて、宮津市のあちこちをぶらぶら巡ってきましたなぁ。
今回歩くんは、天橋立の橋を渡ったその先、由良川の河口にどーんと構える由良ヶ岳どす。丹後由良の海水浴場の回でお馴染みの安寿と厨子王はんの伝説とも縁の深い土地どすけど、今日は伝説やのうて山そのもの、登って展望を楽しむお話をさせてもらいますえ。
⛰️丹後富士とも呼ばれる双耳峰
由良ヶ岳は宮津市と舞鶴市の境、由良川が日本海に注ぐあたりにそびえる山で、標高はおよそ640m(資料によっては東峰を647mとするものもおますんや)。頂は東峰と西峰の二つに分かれた双耳峰で、天橋立の阿蘇海側から眺めるときりっと整った鋭峰に見えることから「丹後富士」「宮津富士」とも呼ばれておりますんや。関西百名山のひとつにも数えられとる、なかなかの貫禄の山どす。
舟屋の屋根の隙間からふと視線を上げたら、水平線の向こうに三角のシルエットがすっと立っとる。それが由良ヶ岳やと知った時、あぁこの山があるから丹後の海はこないに締まって見えるんやなぁ、としみじみ思うたことどした。
🚉丹後由良から登る山道
登山口は京都丹後鉄道の丹後由良駅あたりからが一般的で、日帰りで往復4時間ほどの道のりどす。宮津市では毎年「由良ヶ嶽登山」いう催しも開かれとって、地元のみなさんが親しみながら山頂を目指す姿は、この山が暮らしの中に根付いとる証やと思いますんや。
息を切らしながら尾根に出た瞬間、それまでの木々の緑がぱぁっと開けて、風が抜けていく。汗ばんだ首筋にその風があたる感じは、登った者だけがもらえるご褒美どすなぁ。
🌅東峰と西峰、それぞれの大展望
東峰の山頂は360度の眺めが開けとって、眼下に由良地区の集落や由良川、日本海、遠くには青葉山や赤岩岳まで見渡せますんや。西峰まで足を延ばせば、今度は栗田地区の集落や栗田湾、天橋立から日置、伊根湾までが望めるいいますよって、東西で全く違う海の顔を楽しめる山どす。
東峰と西峰の間、約1.5kmの峰伝いは起伏のなだらかな尾根道で、歩きながら右に左に海が見え隠れする贅沢な道どす。天橋立を上から見下ろすんは飛龍観とはまた違う迫力で、思わず足を止めて見入ってしまいますなぁ。
🙏十三詣りの言い伝えが残る頂
東峰の山頂には虚空蔵菩薩さんが祀られとって、かつては十三歳になる子が石を一つ持って山頂まで詣り、知恵を授けてもろたという「十三詣り」の習わしがあったと伝わっとりますんや。天橋立にも知恵の餅の言い伝えがおますけど、由良ヶ岳もまた、知恵を授かる山として麓のみなさんに大切にされてきたんどすなぁ。
石を一つ抱えて山道を登る子どもの後ろ姿を思い浮かべると、この山がただの展望スポットやのうて、暮らしと祈りが積み重なってきた場所やということがようわかりますえ。
📍行っ得メモ
・標高約640m(東峰647mとする資料もあり)、宮津市と舞鶴市の境に位置
・京都丹後鉄道 丹後由良駅から登山口へ、日帰り往復4時間ほど
・東峰・西峰の双耳峰、間を結ぶ峰伝いの道は約1.5km
・関西百名山のひとつ、宮津市主催の「由良ヶ嶽登山」も毎年開催
海からだけやのうて、山の上から由良の海や天橋立を見下ろす一日、というのもまた格別どす。丹後富士言われる所以も、十三詣りの言い伝えも、登ってみて初めて腑に落ちる、そんな山どしたわ。
山を降りたあと、ひんやりとした冷やのYUTAKA(豊)をガラスの盃にたっぷり注いで、まずは一口。汗をかいた体に染み渡る、すっきりとした喉ごしと、ふわりと広がる吟醸香が、由良ヶ岳の頂で浴びた風をそのまま思い出させてくれますんや。米の旨みがすっと引いていく後味は、あの峰伝いの道の清々しさとよう似とりますなぁ。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. 由良ヶ岳の標高はどれくらいどす?
A. 由良ヶ岳の標高はおよそ640mで、資料によっては東峰を647mとするものもおます。宮津市と舞鶴市の境、由良川が日本海に注ぐあたりにそびえる山で、双耳峰の姿から丹後富士や宮津富士とも呼ばれ、関西百名山のひとつにも数えられておりますんや。
Q. 山頂からはどんな景色が見えますか?
A. 東峰からは由良地区の集落や由良川、日本海に加え青葉山や赤岩岳まで360度の眺めが広がります。西峰まで足を延ばせば栗田地区の集落や栗田湾、天橋立から日置、伊根湾までを望めますよって、東西で表情の違う海の景色をいっぺんに楽しめますんや。
Q. 十三詣りとはどんな言い伝えどす?
A. 由良ヶ岳の東峰には虚空蔵菩薩さんが祀られとって、かつて十三歳になる子が石を一つ持って山頂まで詣り、知恵を授けてもらう「十三詣り」の習わしがあったと伝わっとります。天橋立の知恵の餅と並んで、丹後には知恵を授かる言い伝えが根付いとるんどすなぁ。
Q. 登山の際のアクセスはどうなっとりますか?
A. 登山口は京都丹後鉄道の丹後由良駅辺りからが一般的で、日帰りで往復4時間ほどの道のりどす。宮津市では毎年「由良ヶ嶽登山」の催しも開かれとりますよって、初めての方は地元の情報をあらかじめ確認してから登られるのがおすすめどすえ。
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