海の京都物語 第238話 京都府内でたった一箇所、薦池地区でしか大きゅう育たん幻の小豆・薦池大納言を訪ねてみましたんどすえ|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語、伊根町を巡るこのシリーズも気ぃついたらえらい数になりましたなぁ。舟屋の連なる伊根浦から向井酒造はんの蔵、浦嶋さんの玉手箱に新井崎の徐福伝説、伊根湾めぐりの遊覧船に新井の棚田、おべっさんの伊根祭からへしこや岩牡蠣まで、うちも足まめに歩かせてもろてきました。

 せやけど伊根町、まだまだ知らん顔してるとこがぎょうさんありますんや。今日はちょっと山ん中へ分け入って、伊根の海辺のイメージとはひと味違う、幻の小豆のお話をさせてもらいますえ。

🫘 幻の小豆と呼ばれる、薦池大納言のふしぎ

 伊根町の山あい、薦池(こもいけ)言う地区でしか育たん大納言小豆がありますんや。その名も「薦池大納言」。粒の大きさは普通の大納言小豆の倍ほどもあって、赤飯やぜんざいに炊いたら金時豆と見分けがつかへんくらい大きゅうなる、と紹介されとります。

 ほんでからくりはこれからどす。種を町の外へ広う配っても、なぜか他所では大きゅう育たへん。しかも薦池地区の畑にまいても、薦池大納言として認めてもらえる大きさで穫れるんは一年目だけ。二年目からは普通の大きさに戻ってしまうんやそうどす。せやから「幻の小豆」て呼ばれとるわけどす。

🌾 収穫はわずか、実りの秋を待つ薦池の畑

 収量もほんまにわずかで、一反あたり五十から六十キロほどしか穫れへんそうどす。数量限定でしか出回らへん、まさに希少品どすなあ。

 九月も終わりに近づいた今頃、薦池の畑では莢がぼちぼち色づき始めとる頃合いどす。山あいの棚田を渡る風が少しずつ冷とうなって、収穫の秋がすぐそこまで来てますんやで。

🏷 名前を守る、伊根町のブランド戦略

 この薦池大納言、平成二十六年(二〇一四年)四月には伊根町が名称とキャラクターロゴを商標登録しはりました。産品の名前を守って、ブランドの力を強めるためやそうどす。

 小さい山里の豆一粒にまで、ちゃんと名前と顔を持たせて大事に育てていこう言う心意気、うちはなんや嬉しゅうなりますわ。

🍰 髙島屋も認めた味、新しい担い手たちの挑戦

 薦池大納言は髙島屋選定品としても届けられとって、老舗百貨店にも認められた味どす。地元では株式会社KOMOIKEあずきはんが薦池地区の農地四十アールを借りて種子を育て、伊根町内の生産農家さんに販売・買い取りする仕組みを作らはりました。

 穫れた豆は洋菓子に加工されたり、イタリア料理店や道の駅で売られたり、収益の一部は生産農家さんにも還ってきますんや。薬剤散布はドローンで、町内の若手農業者四人はんが三つの団体と力合わせて担うてはる、て聞きました。伝統の豆が、新しい担い手の手でちゃんと次につながれとります。

📍行っ得メモ

・薦池大納言は伊根町薦池地区でのみ育つ希少な大納言小豆どす
・粒の大きさは普通の倍ほど、赤飯にすると金時豆と見分けつかんくらいどす
・収穫量は一反あたり五十~六十キロほど、数量限定の「幻の小豆」どす
・平成二十六年に名称とキャラクターロゴが商標登録されましたんえ
・ふるさと納税の返礼品や髙島屋選定品としても手に入りますえ

 海の景色ばっかりに目ぇ向けとったら、伊根町の山の奥にこないな粒の豆が大事に育てられとるやなんて、うちもすっかり見過ごすとこでした。舟屋も酒蔵も神社も、みんな人の手が守ってきはったもんどすけど、この小さい豆にもおんなじだけの手間と願いが詰まっとるんやなぁ、としみじみ思わされましたわ。

 こないな話を聞いた晩は、常温にちょっと近づけたYUTAKAを盃でいただくのがようお似合いどす。ぬる燗にせんでも、常温でふわっと開く米の甘みが、薦池大納言のぜんざいのようなふくよかな風味とよう響き合いますんや。ひと口含んだら、山あいの豆畑を渡る秋風がふっと浮かぶような、そんな味わいどすえ。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 薦池大納言ってどんな小豆どすか?
A. 伊根町の山あい、薦池地区でしか育たん大納言小豆どす。粒の大きさは普通の倍ほどもあって、赤飯やぜんざいにすると金時豆と見分けがつかへんくらい大きゅうなる言われとります。「幻の小豆」とも呼ばれる希少な特産品どすえ。

Q. なんで薦池地区でしか育たへんの?
A. 種を町の外へ配っても大きゅう育たへんうえ、薦池地区の畑にまいても薦池大納言の大きさで穫れるんは一年目だけ、二年目以降は普通の大きさに戻ってしまうそうどす。理由ははっきりせんまま、今も謎に包まれとります。

Q. 収穫の時期はいつ頃どすか?
A. 小豆の仲間なんで、九月から十一月頃にかけて収穫の秋を迎えるとされとります。訪れる時期によっては、薦池の畑で色づいてゆく莢を眺められるかもしれしまへんえ。収量はわずかで、まさに数量限定の品どす。

Q. 薦池大納言はどこで手に入りますか?
A. ふるさと納税の返礼品として届けられるほか、髙島屋選定品としても販売されとります。地元では株式会社KOMOIKEあずきはんが種子を育て、農家さんとの仕組みを作って洋菓子やイタリア料理店、道の駅などにも広がっとりますえ。

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