海の京都物語 第240話 大浦半島の波打ち際に眠っとった五千年前の丸木舟、縄文人はんの海路がここから見えてきましたんどす|日本酒YUTAKA(豊)

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 舞鶴市を巡るこのシリーズも、赤れんがパークや旧海軍鎮守府ゆかりの北吸係留所、舞鶴引揚記念館やクレインブリッジ、五老スカイタワーに万願寺甘とうまで、はや五十話を優に超える数を数えてきましたんどす。

 そないにぎょうさん舞鶴の海の物語を訪ねてきましたけど、今日はぐっと時代を遡って、縄文の世にまで足を伸ばしてみますえ。大浦半島の波打ち際に眠っとった、五千年前の丸木舟のお話どす。

⛵ 大浦半島の浜に見つかった五千年前の舟

 平成九年、舞鶴市の北端に突き出た大浦半島の西端、浦入の浜で行われた発掘調査で、縄文時代前期後半、今からおよそ五千年前の丸木舟が出土したんどす。京都府埋蔵文化財調査研究センターの記録にちゃんと残っとります。

 舟は直径一メートル以上、長さ八メートル前後もある杉の巨木を、石の斧でこつこつ刳り貫いて作らはったもので、推定の全長は約八メートル、見つかった時点の残存長さは約五メートル、幅は約一メートルやったそうどす。舟先の板の厚みが約九センチ、船底は約七センチと、なかなかしっかりした造りやったんどすえ。

🌊 日本海を渡った海人はんの交流

 この丸木舟、舷側の形など外洋を航海するに耐える特徴を備えとって、入江をちょこっと渡るだけの舟やのうて、荒い日本海にまで漕ぎ出しとった舟やないかと考えられとります。

 浦入遺跡からは、北陸地方の土器や富山県産の蛇紋岩でこさえた耳飾り、コハクの玉、そのうえ島根県・隠岐の島でとれた黒曜石まで出土しとって、五千年も前の舞鶴の浜が、日本海をぐるり結ぶ交流の窓口やったことを物語っとるんどすなあ。

🏛️ 今に伝える舞鶴市郷土資料館

 発掘の現場は調査を終えたあと丁寧に埋め戻されとって、今訪ねても波打ち際が広がるばかりどすけど、その物語は西舞鶴にある舞鶴市郷土資料館(舞鶴ふるさと発見館)で紹介されとります。

 田辺城の殿さんや幽斎はんの時代からぐっとさかのぼって、縄文の海人はんの暮らしにまで触れられるんは、海の京都・舞鶴ならではの奥行きどすなあ。

📍行っ得メモ

・舞鶴市郷土資料館(舞鶴ふるさと発見館):西舞鶴、JR西舞鶴駅から徒歩約十分
・開館時間は午前九時〜午後五時(最終入館は午後四時三十分)、月曜休館
・入館料は大人百円、学生五十円(舞鶴市内の学生や就学前は無料)
・浦入遺跡そのものは大浦半島西端の海沿いにあって、発掘後は埋め戻され現地見学は不可どす
・大浦半島をぐるりドライブしながら、五千年前の海人はんに思いを馳せる初秋の一日もよろしおすえ

 赤れんがも海軍さんも引揚げも、舞鶴の物語言うたら明治このかたのことやと思い込んどりましたけど、五千年も前からもう舟を操って日本海を渡ってはった人がおったんやなあて、なんや目の前がぐっと広うなる心地がしましたんどす。

 そないな太古の海路に思いを馳せながら、今日のYUTAKAはぬる燗でいただきますんや。片口からぐい呑みへ静こう注げば、杉の香りにも似た涼しげな吟醸香がふわりと立って、口に含めば米の旨みがすっと伸びていく、初秋の夜長にちょうどよう寄り添うてくれる一杯どす。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 浦入遺跡ってどこにあるんどすか?
A. 舞鶴市の北端に突き出た大浦半島の西端、浦入の浜にある遺跡どす。ただし発掘調査を終えたあとは丁寧に埋め戻されとって、現地を訪ねても当時の様子を見ることはでけしまへん。物語は西舞鶴の舞鶴市郷土資料館で紹介されとりますので、そちらを訪ねてみておくれやす。

Q. 丸木舟はいつ頃の時代のものどす?
A. 縄文時代前期後半、今からおよそ五千年前に作られたと考えられとります。直径一メートル以上、長さ八メートル前後の杉の巨木を、石の斧で刳り貫いて仕上げた舟で、外洋航海にも耐える造りやったと見られとるんどすえ。

Q. 一緒に見つかった遺物は何を示しとるんどすか?
A. 北陸地方の土器や富山県産の蛇紋岩でこさえた耳飾り、コハクの玉、島根県・隠岐の島でとれた黒曜石なんかが一緒に出土しとります。五千年も前の舞鶴の浜が、日本海をぐるり結ぶ広い交流の窓口やったことを物語る、貴重な手がかりなんどす。

Q. 舞鶴市郷土資料館の見学情報を教えておくれやす
A. 西舞鶴、JR西舞鶴駅から徒歩約十分のところにあります。開館は午前九時から午後五時(最終入館は午後四時三十分)まで、月曜休館どす。入館料は大人百円、学生五十円で、舞鶴市内の学生や就学前のお子さんは無料どすえ。

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