海の京都物語 第252話 志賀郷の阿須々岐神社はんで、二月三日に茗荷占うて豊作占う、甘酒もいただける七不思議のお祭りどすえ|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語も第252話を数え、これまで綾部市のあやべグンゼ資料館から大本本部、黒谷和紙の里、山家城址公園まで、山あいの町に息づくさまざまな物語をお届けしてまいりました。

 今回ご案内するのは、綾部市志賀郷地区に鎮座する阿須々岐神社。毎年二月三日に営まれる「茗荷祭」という、豊作を占う素朴で奥深い神事のお話どす。

⛩️約千四百年、金河内に伝わる阿須々岐神社

 阿須々岐神社は、綾部市金河内町東谷に鎮座する古社どす。社伝によれば崇峻天皇の御代にまでさかのぼるとも伝わりますが、創祀の年代そのものは定かではないとされています。

 和銅六年(七一三)に現在の社地へ遷座したと伝わり、天御中主神、神皇産霊神、高皇産霊神、道主貴神の四柱をお祀りする、志賀郷の人々にとって大切なお宮さんどす。

🥒二月三日、茗荷の生え方で豊凶を占う

 境内の「お宝田」と呼ばれる田に生える茗荷の様子で、その年の早稲・中稲・晩稲の出来栄えや風雨日照りを占うのが「茗荷祭」。毎年二月三日、午前十時半ごろから営まれる神事どす。

 神職さんが高下駄を履いてお宝田に入り、鎌で茗荷を刈り取らはる所作は、見る者の背筋がぴんと伸びるような厳かさ。参拝者には甘酒の接待もあり、冷え込む志賀の里がほっこりと温まります。

🌾千四百年前、金里宰相が茗荷を植えたはじまり

 伝承によれば、金丸親王(麻呂子親王)の子孫・金里宰相が、金宮大明神(現在の阿須々岐神社)に茗荷を植え、国家の安泰と子孫繁栄を祈願したことがこの祭りの起こりやそうです。

 以来、約千四百年もの間、志賀郷の人々はこの茗荷の生え方に一年の実りを重ね、祈りをつないできはりました。隣の篠田神社で二月四日に営まれる「筍祭」とあわせて、「志賀郷の七不思議」のひとつに数えられています。

🏮十月の大祭、大弓神事も見どころ

 阿須々岐神社では十月にも大祭が営まれ、大弓神事などが奉納されます。かつては式内社・阿湏々伎神社に比定されたこともあるほど、歴史の中で重んじられてきたお宮さんどす。

 冬は豊凶占いの茗荷祭、秋は大弓神事と、一年を通じて里の暮らしと寄り添う神事が続いているのが、このお宮さんの何よりの魅力やと思います。

📍行っ得メモ

・JR山陰本線綾部駅からあやバスで「金河内」バス停下車、徒歩約6分(お車なら綾部駅から約30分)
・茗荷祭は毎年二月三日午前10時半ごろから、入場無料・駐車場あり
・問い合わせはあやべ観光案内所(0773-42-9550)へ事前確認がおすすめどす

 早稲・中稲・晩稲の実りを、たった一本の茗荷に託して占うという素朴な知恵。千四百年という途方もない時を経てなお、志賀郷の人々がこの神事を守り続けてきはったことに、綾部という土地の奥深さをあらためて感じさせられました。

 茗荷祭の帰り道、冷えた身体にじんわり染みるのはぬる燗の一杯どす。ぽってりとした陶の盃に注いだ純米大吟醸YUTAKA(豊)は、燗をつけるとふくよかな米の甘みがふわりと開き、茗荷のお供えに重なる里の実りの香りを思わせる味わい。志賀郷の静かな冬の宮にふさわしい、滋味深いひとときになりました。

 ほな、また次回のお楽しみに。

 これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 茗荷祭はいつ開催されますか?
A. 毎年二月三日、午前十時半ごろから綾部市志賀郷の阿須々岐神社で営まれます。境内の「お宝田」に生える茗荷の様子で、その年の早稲・中稲・晩稲の出来栄えや風雨日照りを占う神事で、参拝者には甘酒の接待もあります。

Q. 阿須々岐神社の祭神は誰ですか?
A. 天御中主神、神皇産霊神、高皇産霊神、道主貴神の四柱をお祀りしています。和銅六年(七一三)に現在の社地へ遷座したと伝わり、綾部市金河内町に鎮座する志賀郷の人々に大切にされてきた古社どす。

Q. 茗荷祭にはどんな由来がありますか?
A. 伝承によれば、約千四百年前、金丸親王の子孫・金里宰相が金宮大明神(現在の阿須々岐神社)に茗荷を植え、国家の安泰と子孫繁栄を祈願したことが始まりとされています。隣の篠田神社の筍祭とともに「志賀郷の七不思議」のひとつに数えられています。

Q. どんな温度で飲むのがおすすめ?
A. 寒い季節にお参りした帰り道には、ぬる燗がおすすめどす。純米大吟醸YUTAKA(豊)は燗をつけると米の甘みがふくよかに開き、志賀郷の冬の宮にお供えされる茗荷や甘酒のような、里の実りを思わせるやさしい味わいになります。

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