海の京都物語 第310話 大蛇退治の言い伝えが今も息づく城屋の揚松明どす、十六メートルの大松明に小松明投げ込むお盆の夜を訪ねるお話どす|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語も第310話を数えさせていただき、舞鶴市では赤れんがや引揚の記念館、青葉山の峰々、数々の浜辺や神社仏閣を巡って参りました。

 せやけど舞鶴にはまだまだ知られざる物語がぎょうさん眠ってます。今回訪ねるのは、西舞鶴から由良川の方へ向かう道すがらにある城屋(じょうや)いう静かな集落どす。ここに伝わる勇壮な火祭り「揚松明(あげたいまつ)」と、その奥に潜む大蛇退治の伝説をご紹介したいと思います。

🐍 大蛇を討った武将の言い伝え

 伝えによりますと、1556年(弘治2年)、城屋を治めていた武将・森脇宗坡という人の娘が、日浦ヶ谷の山道で大蛇に飲み込まれてしもうたそうどす。

 娘の仇を討つべく、宗坡は高野川の上流にある蛇ヶ池で大蛇と戦い、ついにこれを討ち取ったと語り継がれています。

 討たれた蛇の頭は雨引神社に、胴は中之森神社に、尾は尾森神社にそれぞれ祀られ、今も地域の人々によって大切に守られとります。

🔥 高さ16メートルの大松明

 毎年8月14日、雨引神社の境内には高さ約16メートルにもおよぶ大松明が立てられます。

 若者たちが手に手に小さな松明を持ち、火の点いたそれを大松明めがけて投げ入れ、見事に火が燃え移ると見物客からどよめきが上がります。

 大松明が燃え上がる様は、討たれた大蛇が火を吹く姿、あるいは断末魔の姿を映しているのだとも語られとります。

💧 雨引神社ともとの水分神

 雨引神社はもともと水の分配や雨乞いを司る水分神(みくまりのかみ)を祀る社やったとされ、大蛇が祀られて以降は「蛇神様」とも呼ばれるようになったそうどす。

 由良川流域に広がる加佐の里において、水は田畑を潤す命の源。蛇の伝説と水の神様が重なり合うところに、この土地ならではの信仰の形が見えてきます。

 祭りの夜には参拝者が高野川の清らかな水で身を清めてから臨む習わしも残っており、火と水、双方への祈りが込められた一夜となっとります。

🚕 西舞鶴から由良川沿いの集落へ

 城屋は西舞鶴駅から由良川方面へ向かった先にある、普段は静かな山里の集落どす。

 公共交通機関を使う場合、西舞鶴駅からタクシーでおよそ9分ほどの道のりとなります。

 普段は静かな境内も、お盆の夜ばかりは大松明の炎と若者たちの掛け声、見物客のどよめきに包まれる特別な時間となります。

📍行っ得メモ

・開催日:毎年8月14日(点火は夜22時頃の予定)
・会場:雨引神社(京都府舞鶴市城屋879)
・アクセス:JR舞鶴線「西舞鶴」駅からタクシーで約9分、境内に駐車場なし
・料金:見学無料

 炎が夜空を焦がす一瞬に、何百年と語り継がれてきた大蛇退治の物語と、水を願う人々の祈りが重なって見えるようどす。静かな山里にこれほど勇壮な祭りが息づいているとは、訪れるまで知りませんでした。

 祭りの余韻にひたるなら、純米大吟醸YUTAKAをぬる燗でどうぞ。ぐい呑みに注げば、燃え盛る松明の橙色を思わせるような深い米の旨みがじんわりと広がり、夜風に当たった体を芯から温めてくれます。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 城屋の揚松明とはどないな行事どすか?
A. 舞鶴市城屋の雨引神社で毎年8月14日に行われる火祭りで、高さ約16メートルの大松明に小松明を投げ入れて点火する勇壮な行事どす。大蛇退治の伝説にちなんだお盆の行事として、今に受け継がれとります。

Q. どうしてこの地域に大蛇の伝説が残っとるんどすか?
A. 1556年、城屋を治めた武将・森脇宗坡が、大蛇に娘を奪われた仇を討ったという言い伝えが由来どす。討たれた蛇の頭・胴・尾がそれぞれ別の神社に祀られ、今も語り継がれとります。

Q. 見学するのにアクセスはどないしたらよろしいどすか?
A. 見学には公共交通機関がおすすめどす。JR舞鶴線「西舞鶴」駅からタクシーでおよそ9分ほどの道のりで、西舞鶴駅周辺からは由良川方面へ向かう道筋にあります。境内には駐車場がありませんので、お盆の夜は公共交通機関や乗り合い、近隣の駐車スペースを事前に確認してからのお越しをおすすめします。

Q. 祭りの夜に合う日本酒の楽しみ方は?
A. 夜風が心地よいお盆の晩には、城屋の火祭りの余韻にひたりながら純米大吟醸YUTAKAをぬる燗にして、ぐい呑みでゆっくり味わうのがおすすめどす。燃え盛る松明を思わせる米の深い旨みが、夜風に当たって冷えた体を芯からじんわりと温めてくれます。

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