海の京都物語 第410話 吉原の万灯籠、伊佐津川に浮かぶ神火が舞鶴の夏を焼き尽くすんどす|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語、第410話どす。これまで田辺城や赤れんがの街並み、舞鶴湾の自然や寺社の祈りと、舞鶴市のあちこちをご紹介してきましたなあ。今日はちょっと趣向を変えて、夏の夜にしか出会えへん火祭りのお話をさせてもらいますえ。

 舞台は舞鶴市西舞鶴の吉原地区。伊佐津川の河口近くで、毎年八月の夜に行われる「吉原の万灯籠(よしわらのまんどうろう)」どす。魚の形をした巨大な灯籠に神火が灯り、川面を赤々と照らすその姿は、一度見たら忘れられへん光景どすえ。

🪼 クラゲを鎮めた祈り、江戸の昔の言い伝え

 この祭りの起こりは、江戸時代の享保年間(1716〜1736年)にさかのぼると伝わっておりますえ。ある年、クラゲが大発生して漁ができんようになってしもうたそうどす。困り果てた漁師たちが、海の中で火を焚いて海神さんの怒りを鎮めようとしたのが始まりやといわれとります。

 クラゲ退治だけやのうて、海難防止や豊漁祈願の願いも込められてきた祭りどす。海とともに生きてきた吉原の人らにとって、火を灯すいうことは、ただの行事やのうて、海への感謝と祈りそのものやったんやろなあと思うんどす。

🔥 伊佐津川に浮かぶ神火、祭りの夜

 祭りは毎年8月16日の夜、19時30分頃から伊佐津川下流の大和橋付近で行われます(年により時間が変わる場合もあるよって、お出かけ前の確認がおすすめどす)。灯籠に灯す火は「愛宕さん」と呼ばれる円隆寺(舞鶴市引土)で授かる神火やそうどす。

 神火が灯籠に移された瞬間、あたりの空気がすっと張り詰めるんどす。川面に映る炎がゆらゆらと揺れて、普段は静かな伊佐津川の夜が、一気に祭りの熱気に包まれていく。その様子を想像するだけでも胸が高鳴りますなあ。

🌊 魚の形の大灯籠、川に生きる男たちの力

 万灯籠は竹を組んで作られ、高さは16〜18メートル、幅は約5メートルにもなるそうどす。そこに松明を取り付け、地区の保存会の方々、30〜40人ほどが腰まで川に浸かりながら力を合わせて立ち上げるんやそうどす。

 川の中で踏ん張る男たちの掛け声と、頭上で揺れる巨大な炎の灯籠。その対比がなんとも勇壮で、見る者の心を揺さぶるんやろなあと思うんどす。代々受け継がれてきた力仕事どすさかい、地域の絆の強さも伝わってきますえ。

🏘️ 舟屋と路地が語る、漁師町吉原の歴史

 吉原地区は、享保13年(1728年)に田辺城下町から現在の場所へ移されてできた漁師町やと伝わっておりますえ。入江に沿うて舟屋が並び、細い路地が入り組んだ町並みは、今も当時の面影を色濃う残しとります。

 そないな歴史ある町並みのただ中で、毎年夏になると神火が灯る。万灯籠は、海とともに生きてきた吉原の暮らしそのものを映す行事なんやなあと、調べれば調べるほど感じ入ってしまいますわ。

📍行っ得メモ

・開催日:毎年8月16日 19時30分頃〜(年により変更の場合あり、事前確認がおすすめ)
・場所:伊佐津川下流・大和橋付近(京都府舞鶴市吉原)
・アクセス:JR舞鶴線/京都丹後鉄道宮舞線 西舞鶴駅から徒歩約15分、舞鶴若狭自動車道 舞鶴西ICから車で約5km
・問い合わせ:舞鶴観光協会 TEL 0773-75-8600
・吉原地区の舟屋や路地の町並みもあわせて歩いてみるのがおすすめどす

 火に照らされた川面と、そこに生きる人々の祈り。吉原の万灯籠は、派手な観光イベントというよりも、海と暮らしてきた町の静かな誇りを感じさせてくれる祭りどすなあ。今年の夏、もし舞鶴へ行かはることがあったら、ぜひ夜の伊佐津川を覗いてみてほしいもんどす。

 そんな夏祭りの余韻には、よう冷えた純米大吟醸YUTAKAをガラスの酒器でいただくのが似合う気がしますえ。川風に当たりながら、きりっと澄んだ香りと柔らかい米の甘みを口に含むと、祭りの熱気と夜風の涼しさが、すっと喉の奥で一つに溶け合うような心地がしますんどす。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 吉原の万灯籠とはどんな祭りどすか
A. 舞鶴市吉原地区の伊佐津川河口で毎年八月十六日の夜に行われる火祭りどす。竹で組んだ魚の形の万灯籠に神火を灯し、地区の人々が腰まで川に浸かりながら立ち上げるんどす。クラゲ退治と海難防止、豊漁祈願を願って江戸時代に始まったと伝わっておりますえ。

Q. 見学はどこからできるんどすか
A. 伊佐津川下流の大和橋付近が会場どす。西舞鶴駅から徒歩十五分ほどの距離にあり、川沿いから祭りの様子を見学できますえ。詳しい最新情報は事前に舞鶴観光協会へお問い合わせいただくのが安心どす。

Q. なぜクラゲ退治の祭りになったんどすか
A. 江戸時代の享保年間、クラゲが大発生して漁が立ち行かなくなったことがきっかけと伝わっておりますえ。海の神さんの怒りを鎮めるため海中で火を焚いたのが始まりとされ、今も海難防止と豊漁への祈りが込められた祭りどす。

Q. YUTAKAはどう合わせたらよろしいどすか
A. 川風に火の粉が舞う夏の夜には、きりっと冷やした純米大吟醸YUTAKAがよう合いますえ。ガラスの酒器で涼やかにいただくと、祭りの熱気と対照的な澄んだ香りが際立ち、夜更けの余韻をゆったり楽しめますどす。

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