海の京都物語 第499話 鳴く砂は正直どす、汚れたら黙ってしまう琴引浜の声を、鳴き砂文化館でじっくり聴かせてもらいましたえ|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語も気づけば499話を数えましたんどす。これまで久美浜の酒蔵はんから間人のカニ、磯砂山の羽衣伝説まで、丹後の海と山の物語をぎょうさん巡ってきましたなあ。

 今回は網野町、琴引浜のすぐ裏手にある「琴引浜鳴き砂文化館」へお邪魔しますえ。浜そのもののお話は前に少し触れましたけど、今日はその浜を陰で支えとるこの文化館の中身を、じっくり覗いてみよう思います。

🔬鳴き砂はなんで鳴るんどす?

 文化館の説明によりますと、琴引浜の砂はもともと古第三紀の花こう岩が風化して、竹野川や福田川に運ばれてきた石英の粒が主な正体なんやそうどす。波にもまれて角が取れ、粒の大きさがそろうたもんだけが浜に打ち上げられて、あの「鳴き砂」になるんやて。

 音の正体は、砂粒どうしがこすれ合う摩擦による振動どす。基本は400ヘルツ前後の澄んだ音で、歩くとキュッキュッと鳴って、なんや心まで洗われるような心地どす。せやけど砂粒の表面にたばこの灰やゴミがつくと、途端に黙ってしまうんが鳴き砂の繊細なとこなんどす。

🏛️文化館でのぞく、世界の鳴き砂

 館内には琴引浜だけやのうて、世界各地から集めた鳴き砂の資料がずらりと並んどって、容器に入った砂を実際に鳴らして比べられる体験コーナーもありますんえ。雨の日でも、ドレミの音階を奏でる砂で遊べるんは、ここならではの楽しみどす。

 浜に落ちとる漂着物の展示や、成貝でもわずか3ミリほどという微小貝を探すコーナーも人気なんやそうどす。ちっちゃい貝を虫眼鏡でのぞきこむ子どもらの横で、わたしもついつい真剣になってしもて、時間を忘れて探してしまいましたわ。

🤝「守る会」が灯す、浜の灯

 この文化館、2021年度からは地元の「琴引浜の鳴り砂を守る会」はんが指定管理者として運営してはるんどす。琴引浜は2001年から全国初ともいわれる禁煙ビーチの取り組みを続けてきた浜どして、その志を受け継ぐようにして、今も砂を汚さんための呼びかけが続いとります。

 浜に流れ着いた流木や貝殻を使うたクラフト体験も用意されとって、流木のフォトフレームづくりなんかは通年で予約できるそうどす。地元の子どもらだけやのうて、旅の途中にふらりと立ち寄った人も、浜の恵みを手元に残して帰れるいう寸法どす。

🎐静けさの中に、歴史の音

 浜の歴史をたどると、戦国の世を生きた細川ガラシャが「懐中日記」に残した和歌にも、太鼓浜(琴引浜の古名とされる浜)で秋に砂の音を聞いた様子が詠まれとるそうどす。何百年も前から、人はこの音に耳を澄ませてきたんやなあと思うと、なんや胸がじんとしますわ。

 文化館を出て浜へ回ると、春先の晴れた日なんかは殊に音がよう通るいいます。波の音の合間に、キュッ、キュッと砂の声が混じる。その静けさの中に立っとると、日本海の風までが優しゅう感じられてくるんどす。

📍行っ得メモ

・住所:京都府京丹後市網野町掛津1250(TEL 0772-72-5511)
・開館時間:9時~17時(入館は16時30分まで)
・休館日:火曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日~1月3日)※7月25日~8月20日は無休
・入館料:大人290円、小・中学生90円
・アクセス:京都丹後鉄道網野駅から丹海バスで約11分「琴引浜」バス停下車徒歩2分、京丹後大宮ICから車で約26分(駐車場30台)

 鳴き砂いうんは、きれいな環境がないと鳴ってくれへん、ほんまに正直な自然どす。その正直さを守り続けとる人らがいてはるからこそ、わたしらは今もあの澄んだ音を聞かせてもろてるんやなあと、しみじみ思いましたわ。

 帰りしな、ひんやり冷やしたKYOTO YUTAKAを切子のグラスにそっと注いでみましたんどす。きりっと澄んだ吟醸香が、鳴き砂の澄んだ音色とどこか重なる気がして、ひと口含むと米の旨みがすっと喉を通っていく。静かな浜の余韻を抱いたまま、ゆっくり味わう一杯もまた格別どしたわ。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 鳴き砂はなぜ音が鳴るんどすか?
A. 琴引浜の砂は石英の粒がそろっとって、波に洗われて角が取れとるため、歩くときの摩擦で粒同士がこすれ合い、400ヘルツ前後の澄んだ音が出るんどす。せやけど表面が汚れたり異物が混じったりすると途端に鳴らんようになる、たいへん繊細な自然現象どす。

Q. 鳴き砂文化館ではどんな体験ができますか?
A. 館内では世界各地の鳴き砂を集めた資料や、容器入りの砂を実際に鳴らして比べる体験コーナー、微小貝を探すコーナーなどが楽しめますんどす。さらに浜辺の流木や貝殻を使うたクラフト体験も通年で予約できて、雨の日でも鳴き砂の魅力をじっくり学べますえ。

Q. 琴引浜の環境はどうやって守られてますか?
A. 琴引浜は2001年から全国初ともいわれる禁煙ビーチの取り組みを続けてきた浜どして、2021年度からは地元の「琴引浜の鳴り砂を守る会」が文化館の指定管理者として運営してはります。砂を汚さん工夫を地域ぐるみで続けとることが、今の鳴き砂を支えとるんどす。

Q. 見学のあとにはどんな楽しみ方がおすすめどすか?
A. 浜辺の静けさを味わったあとは、冷やしたKYOTO YUTAKAを切子のグラスでゆっくり楽しむのがおすすめどす。すっきりした吟醸香と米の旨みが、鳴き砂の澄んだ音色の余韻と重なって、旅の締めくくりにふさわしい静かなひとときになりますえ。

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