海の京都物語 第149話 舞鶴海軍カレー、艦の湯気は今も港町にどすなあ|日本酒YUTAKA(豊)

•

 前回は舞鶴湾で育つ牡蠣、舞鶴かきのお話をさせてもろたんどすなあ。海の恵みをそのまま味わう海鮮の話に、お腹すかせながら書いてた覚えがありますわ。今日はがらっと趣向を変えて、海の京都・舞鶴が誇るもうひとつの名物、『海軍カレー』のお話をさせてもらいますえ。

 舞鶴言うたら、明治の昔から旧日本海軍の鎮守府が置かれた軍港の町どす。うちの実家の近所にも、海軍さんゆかりの建物やお店がぎょうさん残ってますのや。そんな舞鶴で今も熱々の湯気を上げてるんが、旧海軍の献立を再現した『舞鶴海軍カレー』どすねん。今回はその歴史と、今も受け継がれてる味について、じっくりご紹介させてもらいますわ。

⚓脚気を防ぐために選ばれた洋食のカレー

明治17年(1884年)、日本海軍は兵員に多かった脚気を防ぐために、食事を和食中心から洋食中心へと切り替えましたんや。白米づくめの食事でビタミンB1が不足しがちやったんを見直して、栄養バランスのええ献立を取り入れよういう狙いがあったそうどす。

そのなかで採用されたんがカレーライスどした。明治22年(1889年)には、艦の調理を担う厨夫はんの教育の規格に『カレー製調』がちゃんと明記されるようになって、海軍の定番メニューとして根付いていったんどすなあ。

📖海軍割烹術参考書とカレイライスのレシピ

明治41年(1908年)、舞鶴海兵団が『海軍割烹術参考書』いう調理の手引き書を発行しましたんや。ここに『カレイライス』の名前でレシピが載ってて、今知られてる中でいちばん古い、印刷されたカレーのレシピやと言われてますのや。

言うても、これは海軍が独自に編み出したレシピやのうて、当時民間でもつくられてたようなカレーと大きくは変わらんかったそうどす。せやからこそ、明治の日本人の食卓にカレーがどんなふうに馴染んでいったんか、その様子が伝わってくる資料どすなあ。

この『海軍割烹術参考書』のレシピを当時のまま再現してはるんが、舞鶴市内の洋食レストラン『海軍料理 松栄館』どす。明治の海軍さんが実際に食べてたかもしれん味を、今も舌で確かめられるいうのは、なんや不思議な気持ちになりますなあ。

🚢まいづる海自カレーと艦艇のレシピ

平成29年(2017年)7月、海上自衛隊舞鶴地方隊と舞鶴市、舞鶴商工会議所が協力協定を結んで、同年8月から『まいづる海自カレー』いう取り組みが始まりましたんや。実際に舞鶴の艦艇や部隊で隊員さんが食べてはるカレーのレシピを、市内の飲食店で再現して提供する企画どす。

参加店舗は年々増えてきてて、赤れんが倉庫の『5号棟カフェ』では、護衛艦『ふゆづき』特製のカレーを味わえるんどすて。艦の名前がついたカレーいうんも、軍港の町・舞鶴らしいお話どすなあ。

令和6年(2024年)4月からは、海上保安庁のレシピを再現した『まいづる海保カレー』も加わって、今では海軍・海自・海保、それぞれのカレーを食べ比べできる町になってますのや。

📅金曜日はカレーの日、そのほんまの理由

『艦の上で曜日を忘れんためにカレーを金曜に食べる』いう話、聞いたことある人も多いんとちゃいますやろか。でもこれ、実はほんまの由来やのうて、後から誰かが言い出して広まった話らしいんどす。

ほんまのところは、土曜の午後にお休みをとる前の調理を簡単に済ませるために、もともとは土曜にカレーが出されてたんが、週休二日制が広がるにつれて金曜にずれていったんやないかと考えられてますのや。金曜カレーがしっかり定着したんは、昭和60年(1985年)頃からやそうどす。今も海上自衛隊の艦艇では、この金曜カレーの伝統がずっと続いてますんえ。

📍行っ得メモ

・海軍料理 松栄館(『海軍割烹術参考書』のレシピを当時のまま再現した洋食レストラン)
・赤れんが5号棟カフェ(護衛艦『ふゆづき』特製カレーを提供)
・まいづる海自カレー参加店(舞鶴市内の複数の飲食店で実施、スタンプラリーも開催中)
・まいづる海保カレー(令和6年4月開始、海上保安庁のレシピを再現する店舗)

 明治の脚気予防から始まったカレーが、令和の今も艦の上で、そして港町の食堂で受け継がれてる思うと、なんや時代を超えた絆を感じますなあ。舞鶴で生まれ育ったうちにとっても、海軍さんのカレーは特別な誇りの味どすねん。

 カレーと日本酒いうたら、意外な組み合わせに思わはるかもしれまへんな。でも純米大吟醸YUTAKA(豊)の、すっきりした米の旨みとキレのええ後味は、スパイスの効いたカレーの余韻をすっと洗い流してくれますのや。熱々の海軍カレーをふうふう言いながら食べた後、常温より少し冷やしたYUTAKAをきゅっと一杯。意外なほど相性がようて、舞鶴の海軍さんも喜んではるんやないかと思いますわ。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

大吟醸KYOTO YUTAKAを見る/購入する

FAQ
Q. 舞鶴海軍カレーってどんな料理どす?
A. 旧日本海軍が明治時代に脚気予防のため取り入れたカレーを、当時の『海軍割烹術参考書』のレシピや、今の海上自衛隊の艦艇で食べられてるレシピをもとに再現した、舞鶴のご当地グルメどすねん。港町・舞鶴ならではの歴史ある一皿どすえ。

Q. なんで海軍でカレーが定番になったん?
A. 明治17年(1884年)、海軍は脚気を防ぐために食事を洋食中心に切り替えましたんや。そのなかでカレーライスが採用されて、明治22年(1889年)には調理の教育規格にもちゃんと明記されて、定番メニューとして根付いていったんどす。

Q. 海軍割烹術参考書ってどんな本どすの?
A. 明治41年(1908年)に舞鶴海兵団が発行した、海軍の調理の手引き書どす。ここに『カレイライス』の名前でレシピが載ってて、今知られてる中でいちばん古い、印刷されたカレーのレシピやと言われてますのや。市内の洋食店で当時のレシピを再現した味も楽しめますえ。

Q. 舞鶴でカレーが食べられるお店は?
A. 『海軍料理 松栄館』では海軍割烹術参考書のレシピを再現した味が、赤れんがの『5号棟カフェ』では護衛艦のカレーが楽しめますのや。ほかにも『まいづる海自カレー』の参加店が舞鶴市内に何軒もあって、食べ比べも楽しめますんえ。

0件のコメント
ブログに戻る

コメントを残す

コメントは公開前に承認される必要があることにご注意ください。