海の京都物語 第152話 綾部の本宮山ふもとに広がる大本さんの神苑、みろく殿と長生殿の静かな佇まいを訪ねてきましたんやで|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語も第152話を数え、これまで舞鶴・宮津・伊根・与謝野・京丹後と海沿いの町を巡ってきましたが、今回からいよいよ内陸の綾部市に足を延ばしますんえ。由良川の恵みを受けて栄えたこの町には、実はもうひとつ、京都はんの近代史を語るうえで欠かせん場所がありますんどす。

 その名も大本(おおもと)。明治から続く宗教法人の本部が、綾部市本宮町に静かに佇んでますんえ。教義の中身にまでは踏み込みまへんけど、今日はそこに広がる神苑と建物を、歴史・建築・観光の視点からのぞいてみましょ。

⛩️出口なお開祖と綾部の縁

 大本を開いたんは出口なおはん。天保8年(1837年)生まれで、もとは現在の福知山市の出やそうどす。嘉永6年(1853年)に綾部の出口家の養女となり、この地に根を下ろしはりました。

 明治25年(1892年)の節分の夜、なおはんに神が降りたことから大本は開教したと伝わってますんえ。貧しい暮らしの中で三男五女を育てながら、お筆先(ふでさき)と呼ばれる文書を一万巻近くも記しはったそうどす。大正7年(1918年)に亡くなるまで、その生涯を捧げはりました。

🏯みろく殿と長生殿、ふたつの神殿

 梅松苑(ばいしょうえん)と呼ばれるこの聖地は、もともと出口なお開祖の住まいがあった場所から広がっていったんやそうどす。中でも目を引くんが、昭和28年(1953年)に完成した「みろく殿」。入母屋造で桁行50メートルを超す大きな神殿で、平成26年(2014年)には国の登録有形文化財にも指定されてますんえ。

 本宮山のふもとにはもうひとつ、平成4年(1992年)完成の「長生殿」が建ってますんどす。20世紀最大級の木造建築ともいわれる堂々とした造りで、木の香りが漂う広間に足を踏み入れると、時の流れがふっと静かになるような気ぃがしますんえ。

🌳木の花庵と本宮山、金竜海のほとり

 境内には重要文化財に指定された古民家「木の花庵」も残されてますんえ。神苑の奥、本宮山の山頂には月山不二や神声碑が建ち、平安の世には平清盛の居城があったという言い伝えも残ってますんどす。

 大正時代に掘られた池「金竜海」には、世界五大州をかたどった島が配されてるそうどす。四季折々に花が咲き、秋には紅葉が水面に映り込む景色が格別と評判で、静かに歩くだけでも心が落ち着く場所どすえ。

📿参拝と見学のいろは

 神苑への入苑は無料で、拝観は自由どす。ただし、みろく殿や長生殿など建物の内部を見せてもろたり詳しい説明を聞いたりするには、事前に電話で申し込むのが決まりごとになってますんえ。

 なお、綾部の梅松苑とよう混同されるんが、隣の亀岡市にある「天恩郷」どす。こちらは旧亀山城の跡地に整備されたもうひとつの聖地で、綾部とは別の場所どすさかい、訪ねる際は行き先をしっかり確かめとくれやす。(要確認:詳細は大本公式サイトの記載に基づく)

📍行っ得メモ

・JR山陰本線 綾部駅からあやバス志賀南北線で「大本神苑前」下車すぐ
・神苑の入苑・拝観は無料、建物内部の見学は要予約(電話0773-42-0187)
・秋の紅葉、四季の花が美しい神苑。写真撮影は境内マナーを守ってのお楽しみに

 教義の中身にまで踏み込むことはでけしまへんけど、みろく殿や長生殿の木組みを見上げてると、ひとつの信仰がこれだけの建物と庭を育ててきたんやなぁと、素直に頭が下がる思いがしますんえ。綾部いう町の懐の深さを、あらためて感じさせられました。

 こないな静かな神苑を歩いたあとには、ぬる燗にした純米大吟醸YUTAKA(豊)をぐい呑みでちびりとやるんが、うちのおすすめどす。木の香り漂う長生殿の記憶が残る舌に、米の旨みがすっと染み渡って、綾部の一日がええ余韻で締めくくれますんえ。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 大本本部(梅松苑)はどなたでも参拝できますんか?
A. 神苑への参拝や拝観は無料で、どなたでも自由に入ることができますんえ。ただし、みろく殿や長生殿など建物内部の見学には事前予約が必要どすので、綾部の大本本部(電話0773-42-0187)へ問い合わせてから訪ねるのがよろしおすえ。

Q. みろく殿はどんな建物なんどす?
A. みろく殿は二代教主・出口澄子はんの指示のもと昭和28年に完成した神殿で、入母屋造の重厚な佇まいが特徴どす。平成26年には国の登録有形文化財に指定されており、桁行50メートルを超す大きな建物として知られてますんえ。

Q. 長生殿と天恩郷は同じ場所なんどすか?
A. いいえ、違いますんえ。長生殿は綾部の梅松苑にある平成4年完成の神殿どすが、天恩郷は隣の亀岡市にある大本のもう一つの聖地で、旧亀山城跡に整備された宣教の中心地どす。訪ねる際は場所を間違えんよう気ぃつけとくれやす。

Q. 大本本部へのアクセスはどないしたらよろしい?
A. JR山陰本線の綾部駅からあやバス志賀南北線に乗って「大本神苑前」で降りたら、すぐ目の前どすえ。駅からバスで20分ほどの道のりで、車でお越しの方には広めの駐車場もご用意されてますよって、安心して訪ねておくれやす。

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