海の京都物語 第181話 戦国は和久氏、江戸は谷氏十三代、綾部市広瀬町の山家城址公園にのこる二つの時代のものがたりどすなあ|日本酒YUTAKA(豊)

•

 前回は伊根町の「ええにょぼ」記念碑のお話をさせてもろて、朝ドラヒロインゆかりの海辺の風景をご紹介したんどす。今日はまた綾部市に戻りまして、山あいにひっそり残るお城の跡、山家城址公園のお話をさせてもらいますえ。

 綾部言うたら、これまでもグンゼ博物苑さんや大本の神苑さん、綾部陣屋跡なんかをご紹介してきましたけど、今日お話しする山家城址公園は、その陣屋跡からさらに山手に入った広瀬町にある、谷氏十三代の歴史がぎゅっと詰まった場所どすねんえ。

🏯天正十年、谷衛友が入った山家の地

 山家城址公園があるあたりは、戦国のころ「甲ケ峯城」いうお城が構えられてて、地元の土豪・和久氏の居城やったと伝わってますのや。丹波をめぐる動乱の舞台になった土地やそうどす。

 そこへ天正10年(1582年)、谷衛友(たにもりとも)いうお武家さんが入ってきやはりました。織田信長さんや豊臣秀吉さんに仕えたお方で、この山家の地に領地を構えることになったんどす。

 丘の上に残る山家城跡を「詰城」、麓の陣屋を「居館」として、ひとつづきに使こてはったと考えられてますんえ。せやさかい、山家城址公園には今も曲輪の跡や、屋敷跡・城門跡の名残が見られますのや。

📜谷氏十三代、山家藩一万石のあゆみ

 谷衛友さんは慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いでは西軍についてしまわはったそうどすけど、戦の後は徳川家康さんから所領を安堵してもろて、山家の地を守り続けやはりました。

 最初は1万6000石やった山家藩どすけど、2代目の衛政さんの代に分知があって、石高は1万石になったんやそうどす。山が多うて田んぼが少ない土地柄で、林業や黒谷和紙が藩の大事な財源になってたそうどすえ。

 そのまま明治まで、谷家は13代にわたって山家の地を治めやはりました。明治4年(1871年)の廃藩置県で山家県となり、やがて京都府に編入されて、長いお殿様の時代に幕が下りたんどす。

🧱尾根に今も残る石垣と屋敷跡

 山家陣屋があった場所は、上林川と由良川に挟まれた尾根の先っぽに構えられてましてなあ。一番高いところには城域でいちばん広い曲輪があって、そこに藩庁が置かれてたんやそうどす。

 石垣は垂直に近いくらいの急な勾配で、低い石垣を階段状に積み上げて高石垣に見せる、なかなか凝った積み方をしてはります。谷衛友さんが入った天正10年から、そう時間の経ってへん時期のものやないかと考えられてますのや。

 家臣団の屋敷が並んでた区画も、今なお地割りや遺構がようけ残ってましてなあ。石段を上がりながら、ここにお侍さんの暮らしがあったんやなあと、しみじみ思いを馳せてしまいますわ。

🌸桜と御城印、今の山家城址公園

 今の山家城址公園は、春には桜、秋には紅葉が楽しめる、地元の方に親しまれた憩いの場になってますのや。毎年4月上旬の日曜日には「さくら祭り」も開かれて、山家太鼓の演奏や特産品の販売、餅まきなんかで賑わうそうどすえ。

 城門の2階には山家資料館があって、谷氏に伝わる甲冑や古文書を見学できます(見学は要予約どす)。あやべ観光案内所なんかでは、山家城址をモチーフにした御城印(通常300円、黒谷和紙製やと700円)も授与してもろてますんえ。

📍行っ得メモ

・所在地:綾部市広瀬町上ノ町
・JR綾部駅からあやバス上林線「山家」バス停下車、北へ徒歩約15分
・国道27号線から「山家城址公園」の案内標識を右折して西へ
・入園無料、山家資料館の見学は要予約(0773-46-0345)
・御城印はあやべ観光案内所などで授与(通常300円、黒谷和紙製700円)

 石垣の一つひとつを見上げてますと、山深い土地で13代にわたってお家を守り抜かはった谷氏の方々の心配りが、なんや伝わってくるような気がしますのや。派手さはあらへんけど、じっくり歴史を感じられる、ええ場所どすなあ。

 尾根の上で風にあたりながら、純米大吟醸YUTAKA(豊)は常温よりちょっと涼しいくらい、十五度前後でいただくのがようございますんえ。ぐい呑みでちびりちびり傾けますと、石垣のように幾重にも重なるお米の旨みと、すっと澄んだ吟醸香が、山家の静かな時間によう似合いますのや。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

大吟醸KYOTO YUTAKAを見る/購入する

FAQ
Q. 山家城址公園はどこにありますか?
A. 京都府綾部市広瀬町上ノ町にあります。JR綾部駅からあやバス上林線「山家」バス停で下車し、北へ徒歩約15分ほどの場所どす。お車の場合は国道27号線から「山家城址公園」の案内標識を右折して西へ進むとたどり着けますんえ。駐車場もございます。

Q. 山家藩とはどんな藩ですか?
A. 江戸時代に丹波国山家(現在の綾部市広瀬町)を治めた藩で、天正10年(1582年)に入った谷衛友を藩祖に、谷家が13代にわたって統治しやはりました。石高は当初1万6000石、のちに分知で1万石となり、明治4年の廃藩置県まで続いたんどす。

Q. 山家城址公園の見学は無料ですか?
A. 公園への入園は無料どす。ただし城門2階にある山家資料館で谷氏の甲冑や古文書を見学するには、事前予約が必要どすので、綾部市の窓口(0773-46-0345)へお問い合わせのうえお出かけくださいませ。桜の季節はさくら祭りも開かれますんえ。

Q. 御城印はどこで購入できますか?
A. JR綾部駅前のあやべ観光案内所や山家公民館などで授与してもろてます。山家城址をモチーフにした御城印で、通常版は300円、地元の黒谷和紙を使うたものやと700円どす。お城めぐりのお土産としても人気がありますんえ。

0件のコメント
ブログに戻る

コメントを残す

コメントは公開前に承認される必要があることにご注意ください。