海の京都物語 第187話 織物の祖神さんが鎮まる三河内・倭文神社と、曳山太鼓が響く春祭りのお話をさせてもらいますんえ|日本酒YUTAKA(豊)

•

 海の京都物語もいつの間にやら187話を数えるようになりましたんやなあ。これまで与謝野町では加悦の町並みやちりめん街道、古墳や酒蔵など、いろんな顔をご紹介してきましたんやけど、今日はちょっと奥まった三河内(みごうち)という集落へ、皆さんをご案内させてもらいますえ。

 三河内言うたら、丹後ちりめんの機音が今も残る土地どすけど、その一角に、機織りの神さんを千年以上も祀り続けてきた古いお宮さんがあるんどす。その名も倭文神社(しどりじんじゃ)言いますんやわ。

🧵機織りの祖神さんを祀る式内社

 倭文神社の創建は和銅3年(710年)、あるいは和銅5年(712年)とも伝わる、たいそう古いお宮さんどす。延喜5年(927年)にまとめられた延喜式神名帳にも「式内社」として名が記された、丹後地方に2社しかない貴重な倭文神社の一つなんどすえ。

 お祀りされとるんは天羽槌雄神(あめのはづちおのかみ)、別名を建葉槌命(たけはづちのみこと)言わはる神さんどす。倭文氏の祖神であり、機織りを司る神さんとされとりますよって、ちりめん織りで栄えてきたこの土地には、これ以上ないくらいふさわしいお宮さんやと、うちは思いますんえ。

⛩️石崎大明神から倭文神社へ

 実はこのお宮さん、明治の初めに神仏分離令が出されるまでは「石崎大明神」いう名前で親しまれとったそうどす。981年には従二位に列せられ、1223年に今の場所へ遷座されたと伝わっとりますよって、この地に根を張ってからでも、もう800年近い歳月が流れとるんどすなあ。

 今の本殿は文政4年(1821年)に建てられたもので、江戸時代後期の建築様式をよう伝えとる建物やいうことで、京都府の文化財にも指定されとります。さらに境内には5世紀、古墳時代中期に築かれたという古墳が4基も残っとって、この一帯がどれほど古うから人の営みのあった土地か、うちはお参りするたびにしみじみ感じさせられますんえ。

🎏丹後ちりめん回廊を彩る三河内曳山祭

 倭文神社は2017年、日本遺産「丹後ちりめん回廊」の構成文化財として、例祭の三河内曳山行事とともに認定されましたんどす。丹後ちりめんの繁栄をそのまま形にしたような、豪華な曳山が地区を練り歩く行事どすえ。

 毎年5月3日・4日に催されるこの三河内曳山祭は、京都府登録無形民俗文化財にも指定されとります。3日の宵宮では青年屋台・子供屋台あわせて12台が地区内を巡行し、4日の本祭礼では御幣を先頭に、大幟や神楽殿、豪華絢爛な山屋台4台・子供屋台6台に傘鉾までが連なって、三河内の路地を練り歩きますんや。

🏮機音と祭り太鼓が響く三河内の路地

 ふだんは機音がのどかに響くばかりの三河内の集落も、祭りの日ばかりは一変しますんえ。子どもらの歓声と太鼓の音、そして曳山を曳く掛け声が路地いっぱいに響き渡って、丹後ちりめんで栄えたこの土地の心意気を、今にそのまま伝えてくれとるように思いますんどす。

 境内の石段を上がって拝殿の前に立つと、機織りの神さんが何百年もの間、この土地の織り手さんたちを見守り続けてきはったんやなあと、うちは自然と背筋が伸びる思いがしますんえ。

📍行っ得メモ

・所在地: 京都府与謝郡与謝野町字三河内1453(倭文神社)
・最寄り駅: 京都丹後鉄道宮豊線 与謝野駅
・延喜式神名帳に記載された式内社、祭神は機織りの祖神・天羽槌雄神
・本殿は文政4年(1821年)建立、京都府登録文化財
・例大祭「三河内曳山祭」は毎年5月3日・4日開催、京都府登録無形民俗文化財
・2017年、日本遺産「丹後ちりめん回廊」の構成文化財に認定

 三河内の集落を歩きながら、うちはふと、機を織る音いうんは、祈りにも似とるんやないかと思いましたんえ。糸を一本一本紡いでいく仕事も、神さんへお参りする気持ちも、どちらも地道な積み重ねやという意味では、よう似とるような気がしますんどす。

 そんな三河内の静かな祈りを思い出しながら、純米大吟醸YUTAKA(豊)は少し温度を上げて、ぬる燗でいただくのがようございますんえ。ぐい呑みにゆっくり注いで口へ運ぶと、糸を繰るように滑らかな口当たりの奥から、お米の旨みがふわりと解けて広がる、そんな味わいに出会えますのや。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

大吟醸KYOTO YUTAKAを見る/購入する

FAQ
Q. 倭文神社の読み方を教えてください
A. 倭文神社は「しどりじんじゃ」と読みますんえ。与謝野町三河内にあるお宮さんで、全国に14社ある倭文神社のうち、丹後地方に2社しかない貴重な1社どす。機織りの神さんを祀る古社として、地元では長く親しまれてきましたんや。

Q. 倭文神社の祭神はどんな神様どすか
A. 主祭神は天羽槌雄神(あめのはづちおのかみ)、別名を建葉槌命言わはる神さんどす。倭文氏の祖神であり、機織りを司る神さんとされとります。丹後ちりめんで栄えたこの土地には、これ以上ないくらいふさわしいお宮さんやと思いますんえ。

Q. 三河内曳山祭はいつ開催されますか
A. 毎年5月3日・4日に開催される倭文神社の例大祭どす。3日の宵宮では青年屋台・子供屋台あわせて12台が巡行し、4日の本祭礼では山屋台4台・子供屋台6台・傘鉾などが練り歩きますんえ。京都府登録無形民俗文化財にも指定されとります。

Q. 倭文神社へのアクセス方法は
A. 京都府与謝郡与謝野町字三河内1453に鎮座しとります。最寄り駅は京都丹後鉄道宮豊線の与謝野駅どす。丹後ちりめん回廊の構成文化財にも認定された古社どすよって、周辺散策とあわせてお参りしてみておくれやす。

0件のコメント
ブログに戻る

コメントを残す

コメントは公開前に承認される必要があることにご注意ください。