海の京都物語 第220話 浦島太郎はんが竜宮城へ通わはった伊根・本庄浜の龍穴、涼しい風吹く洞穴に伝わる伝説を訪ねますえ|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語も気ぃついたら220話。舟屋の連なる伊根の浦をあちこち訪ねてきましたけど、実はまだご案内できてへん場所がおましたんどす。今日は伊根町本庄浜、浦嶋神社のすぐ近くにひっそり口を開けとる「龍穴(りゅうけつ)」いう洞穴のお話どす。

 浦嶋神社言うたら浦島太郎はんの故郷として名高いお社どすけど、その裏手には、あの浦島太郎はんが竜宮城へ通わはった、いう言い伝えの残る小さな穴があるて、ご存知どしたか。

🌊本庄浜に伝わる「龍穴」いう洞穴

 龍穴は京都府与謝郡伊根町本庄浜、浦嶋神社から東北へ徒歩5分ほどの場所に伝わる小さな洞穴どす。神社からの直線距離はおよそ0.2キロと伝わっとります。人がしゃがんでやっと入れるほどの大きさで、夏場でも奥からひんやりした風が吹き出てくるいいます。

 浦島太郎はん(浦嶋子)が竜宮城、いわゆる常世の国から帰ってきやはった際に、この穴をくぐって戻ってきやはった、と伝わっとります。一般に知られる「浜に打ち上げられた」話とはちごて、山のふもとの穴から帰還したいう、伊根ならではの伝えどすなあ。

📜元禄の記録にも残る龍穴の名

 元禄期(1696年)頃に記されたと伝わる古文書『浦嶋口伝記』には、「小船に乗りて水の江の湖中、龍穴の辺りに釣良して遊ぶ」いう一節が残っとるそうどす。江戸後期の1780年や1841年の記録にも龍穴の名が見えるようで、長いこと里の人らの心をとらえてきた場所やったんどすなあ。

 さらに、この龍穴に白い犬を放ったところ、遠う離れた隠れ里の洞穴から出てきた、いう不思議な言い伝えも残っとります。地の底でどこぞの隠里まで通じとるんやないか——そないな想像を掻き立てられる話どすなあ。

🕳️今も静かに残る洞穴、現状は要確認

 龍穴は今も本庄浜の一角に実在しとりますけど、資料によっては現在は立ち入りが制限されとる、いう記述も見受けられます。詳しい公開状況や見学の可否は、訪ねはる前に伊根町観光協会などへ確認してもらうんが安心どす。

 派手な観光施設やのうて、案内板がぽつんと立つだけの、あんまり目立たへん場所どす。せやからこそ、知る人ぞ知る浦島伝説の痕跡として、静かに時を刻んどるように思えますなあ。

⛩浦嶋神社と重なり合う伝説の舞台

 すぐそばの浦嶋神社は、天長2年(825年)に淳和天皇の勅命で小野篁はんが社殿を造営しやはった、いう由緒が伝わっとります(丹後の豪族・浦嶋一族の業績を称えて建立された、いう説も伝わっとります)。浦嶋子は雄略天皇22年(478年)7月7日に常世の国へ渡り、347年の時を経て帰ってきやはった、いう壮大な伝承どすなあ。

 龍穴は、その帰還の物語を今に伝える「入口」のような存在として語り継がれてきたんどっしゃろ。神社にお参りしてから、少し足を延ばして龍穴の気配を感じてみるんも、伊根の浦嶋詣でのひとつの楽しみ方かもしれまへんなあ。

📍行っ得メモ

・龍穴:京都府与謝郡伊根町本庄浜(浦嶋神社から東北へ徒歩約5分、直線距離約0.2km)
・浦嶋神社:京都府与謝郡伊根町本庄浜191、拝観時間9時〜17時、拝観無料(宝物殿は別途料金・詳細要確認)
・アクセス:京都丹後鉄道「天橋立」駅から丹海バスで約75分「浦嶋神社前」下車徒歩1分
・龍穴は現在の公開状況・立ち入り可否が資料により異なるため、訪問前に伊根町観光協会等へ要確認
・史跡・自然地形のため、足元に注意し静かに見学を

 浦島太郎はんの物語は玉手箱や乙姫さんばかりが語られがちどすけど、その裏には「どないして帰ってきやはったんか」いう、もうひとつの謎が眠っとったんどすなあ。龍穴の奥から吹く風に、はるか昔の物語の続きを聞かせてもろうたような、そないな気持ちになりますえ。

 本庄浜から吹く海風に当たった後は、少し冷やした純米大吟醸KYOTO YUTAKAを、口の広い盃でいただくんがようおすなあ。ひと口含むと、龍穴から吹き出す涼風のようにすっと鼻へ抜ける香りが広がって、含み来む米の甘みが、遠い竜宮の物語をそっと思い出させてくれるような、そないな味わいどす。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 龍穴てどこにあるんどすか?
A. 龍穴は京都府与謝郡伊根町本庄浜、浦嶋神社から東北へ徒歩約5分ほどの場所に伝わる小さな洞穴どす。神社からの直線距離はおよそ0.2キロと伝わっとります。案内板が目印どすけど、あんまり目立たへん場所なんで見落とさんよう気ぃつけとくれやす。

Q. 浦島太郎とどんな関係がありますか?
A. 浦島太郎はん(浦嶋子)が竜宮城、いわゆる常世の国から帰ってきやはった際に、この穴をくぐって戻ってきやはった、いう言い伝えが残っとります。一般的な浜に打ち上げられる話とはちごて、山のふもとの穴から帰還したいう、伊根ならではの伝説どすなあ。

Q. 今も見学することはできますんか?
A. 龍穴は本庄浜に今も実在しとりますけど、資料によっては現在は立ち入りが制限されとる、いう記述も見受けられます。公開状況や見学の可否は時期によって変わる可能性もありますよって、訪ねはる前に伊根町観光協会などへ確認してもらうんが安心どす。

Q. 浦嶋神社と合わせて訪ねられますか?
A. はい、龍穴は浦嶋神社のすぐ近くにありますよって、合わせて訪ねはる方が多いようどす。浦嶋神社は拝観無料で9時から17時まで、天橋立駅から丹海バスで約75分「浦嶋神社前」下車徒歩1分どす。神社にお参りしてから龍穴の気配を感じてみとくれやす。

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