海の京都物語 第290話 由良川のほとりに千五百年、金色の鮭が運んだ五穀豊穣の神さん・式内社大川神社の秋祭りを訪ねたどす|日本酒YUTAKA(豊)
海の京都物語も気がつけば第290話どす。これまで舞鶴市では田辺城やあかれんがパーク、引揚記念館など名だたる史跡をめぐってきましたが、今日はちょっと目先を変えて、由良川のほとりにひっそりと鎮まる古社を訪ねてみとうなりました。
舞鶴市大川、西舞鶴駅からバスに揺られて由良川沿いを進んだ先にあるんが、式内社・大川神社どす。地元の方しか知らんような静かな佇まいどすけど、その歴史をたどってみると、舞鶴の歴史の奥深さにまた驚かされることになったんどす。
⛩️千五百年近い歴史を刻む、丹後屈指の古社
大川神社の創建は、第23代・顕宗天皇の元年(乙丑年、西暦485年ごろ)に宮柱を立てて鎮祭されたと伝わっとります。平安時代の法典『延喜式』にその名が記された式内社で、旧丹後国の中では、天橋立の籠神社に次ぐ古い社格を持つとも言われとるんどす。
顕宗天皇の時代からと言うたら、気の遠くなるような歳月どす。千五百年もの間、由良川のほとりでこの地域の暮らしを見守り続けてきたんやと思うと、手を合わせる指先にも自然と力が入りますんえ。
🐟由良川を遡った金色の鮭と、五穀豊穣の神さん
大川神社でお祀りされとるんは、五穀の実りと養蚕をつかさどる神さんやと伝えられとります(ご祭神の詳細は要確認)。地元には、由良川を金色の鮭に乗った神さんが遡り、五穀や桑・蚕の種を携えてこの地にもたらしたという言い伝えも残っとるそうどす(詳細は要確認)。
由良川を大切な恵みの川として、米や蚕を育てる糧をもたらした神さんへの感謝を、代々この地の人らは忘れんかったんどすなあ。社殿の奥にそっと広がる由良川の流れを眺めとると、そないな伝説もすんなり胸に落ちてくるんどす。
🏯田辺藩主も崇敬した社殿と、受け継がれた文化財
江戸時代には田辺藩主・細川氏からも篤い保護を受けたという大川神社。現在の本殿(明治5年・1872年建立)、拝殿(文政3年・1820年建立)、中門(寛政2年・1790年建立)は、平成8年(1996年)3月1日に舞鶴市の有形文化財に指定されとります。
200年を超える歳月を経た木組みの社殿が、今も由良川沿いの山あいにしっかりと建っとる姿を見とると、代々の氏子さんや宮大工さんらの手仕事の重みが伝わってきますんえ。
❄️雪から社殿を守る、今も続く地域の手
平成24年度(2012年度)には、冬の積雪で中門や拝殿の屋根から雪が落ちる被害を防ぐため、ふるさと納税の支援を受けて雪止め金具の設置が行われたんどす。
秋には例祭が営まれ、境内には多くの露店が並んで地域の人らで賑わうんやそうどす。普段は静かな杜も、この日ばかりは笑い声と香ばしい屋台の匂いに包まれる、そんな一日になるんどすなあ。
📍行っ得メモ
・大川神社(舞鶴市字大川589)/JR舞鶴線・京都丹後鉄道「西舞鶴駅」から京都交通バスで約17分、「大川」バス停下車すぐ
・駐車場あり、参拝は無料どす
・本殿・拝殿・中門は舞鶴市指定有形文化財(平成8年3月1日指定)
・秋の例祭には露店が並び賑わう、普段は静かな由良川沿いの古社
千五百年という歳月を経ても、由良川のほとりで静かに祈りを受け止め続ける大川神社。派手さはないけんど、舞鶴の歴史の奥行きをしみじみ感じさせてくれる、そんな場所どした。
参拝を終えて帰り道、ぬる燗にした純米大吟醸YUTAKAを京焼のぐい呑みでいただきましたんえ。五穀豊穣を寿ぐ神さんに思いを馳せながら口にすると、米の旨みがふわりと広がって、由良川の水の恵みと重なるような、しみじみ豊かな味わいどした。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. 大川神社はどこにありますか?
A. 大川神社は京都府舞鶴市字大川589番地、由良川のほとりの徹光山東側山腹に鎮座しとります。最寄りはJR舞鶴線・京都丹後鉄道の西舞鶴駅で、そこから京都交通バスで約17分、「大川」バス停を降りてすぐの場所どす。駐車場もあり、参拝は無料どすえ。
Q. 大川神社はどんな神さんを祀っとるんどすか?
A. 五穀の実りや養蚕をつかさどる神さんやと伝えられとります(ご祭神の詳細は要確認)。地元には由良川を金色の鮭に乗った神さんが遡り、五穀や桑・蚕の種を携えてこの地にもたらしたという言い伝えも残っとるそうどすが、こちらも詳細は要確認どす。
Q. 本殿などの文化財指定はいつどすか?
A. 現在の本殿(明治5年・1872年建立)、拝殿(文政3年・1820年建立)、中門(寛政2年・1790年建立)は、平成8年(1996年)3月1日に舞鶴市の有形文化財に指定されとります。江戸時代には田辺藩主・細川氏からも保護を受けていたと伝わる由緒ある社殿どす。
Q. 参拝のおすすめの時期はありますか?
A. 秋の例祭の頃がおすすめどす。境内には多くの露店が並び、地域の人らで賑わう一日になるそうどす。普段は静かな由良川沿いの杜も、この日ばかりは活気づきますんえ。参拝後は近くで舞鶴かきや万願寺甘とうなど、旬の恵みを味わうのも楽しみどすな。
京都 丹後