海の京都物語 第324話 福知山城下の洋館で栗のテリーヌに出会うたら、もう後戻りできへんえ|日本酒YUTAKA(豊)
「海の京都物語」も気づけば324話どす。これまで福知山城や明智光秀はんの足跡、由良川の舟運、大江山の鬼伝説やら、三段池の動物園やら、丹波の山里の暮らしぶりやら、いろんな福知山をご紹介してきましたなあ。
今日はちょっと目先を変えて、福知山城下にひっそり佇む大正ロマンの洋館と、そこから生まれる極上の栗菓子のお話どす。甘いもん好きさんは必見どすえ。
🏛️大正の洋館に店を構える菓子処
福知山市内記にある菓子処「足立音衛門」の本店は、京都府指定文化財「旧松村家住宅」の中にあるんどす。大正時代に建てられた白亜の洋館で、敷地内には茶室や御殿も残り、四季折々の庭を自由に散策できるんどす。
JR福知山駅から歩いて15分ほど、福知山城のすぐ近く。城下町をぶらぶら歩いとったら、ふいに現れるこの洋館に、思わず足を止める旅人も多いんやとか。
併設の「お城カフェ」は10時から16時(ラストオーダー15時30分)まで、1月1日のみ休業どす。作家ものの手づくりカップから好きなものを選んで、お茶の時間を過ごせるんは、ここだけの贅沢どすなあ。
🌰看板商品「栗のテリーヌ」のこだわり
足立音衛門は平成3年(1991年)、創業者の足立音衛門さんが会社勤めを辞めて小さなケーキ店を開いたんがはじまりどす。その後、自社工房での菓子づくりに軸足を移し、平成17年(2005年)には株式会社として法人化しはったんどす。
看板商品の「栗のテリーヌ 天」は、大きな栗をふんだんに使こたぜいたくな一本。創業当初「栗入り」いうたら小さなかけらが少し入っとるだけやったところを、大粒の栗をたっぷり詰め込んだ菓子をつくろうと始めはったんが原点どす。栗やバター、和三盆といった素材にこだわり、原材料費は売価の4〜5割にも達するというから驚きどすなあ。20年以上前から、本来は和菓子の素材やった和三盆を洋菓子の焼き菓子に取り入れてきはったんも、こだわりのひとつどす。
🏫廃校になった小学校が、甘い香り漂う工房に
福知山市私市の山あいにあった旧福知山市立佐賀小学校は、明治時代の開校から147年の歴史を持つ学び舎やったんどすが、令和2年(2020年)に廃校になったんどす。それを足立音衛門が丸ごと買い取り、約4億円をかけて改装して、令和3年(2021年)秋に「里山ファクトリー」として生まれ変わらせはったんどす。
元教室がショップに、旧図書室がカフェになり、渡り廊下やグラウンドには今も小学校らしい面影が残っとります。ガラス張りの工房では、職人さんが洋菓子・和菓子をこしらえる様子を間近で見学できるんどす。福知山ICから車で約10分、ショップは10時から17時30分まで営業どす。
廃校いうたら寂しいイメージもありますけど、こうして甘い香りと賑わいが戻ってくるんは、地元の人にとってもうれしいことどすなあ。
📍行っ得メモ
・足立音衛門 本店(お城カフェ併設):京都府福知山市内記44-18、JR福知山駅から徒歩約15分、福知山城近く
・お城カフェ営業時間:10:00〜16:00(ラストオーダー15:30)、休業日は1月1日のみ
・里山ファクトリー:京都府福知山市私市上リ立1、福知山ICから車で約10分、ショップ10:00〜17:30
・旧松村家住宅は京都府指定文化財、大正時代建築の洋館・茶室・御殿が現存
福知山城下のお城散策のついでに、こないな甘い寄り道があるとは思わへんかったどすなあ。歴史ある建物の中で、職人さんが丹精込めてこしらえた栗のテリーヌをいただく時間は、城下町歩きの疲れもすっと溶けていくような贅沢どす。
そんな濃厚な栗のテリーヌには、冷やしてキリッとさせた純米大吟醸YUTAKAをガラスの酒器でちびりと合わせるんがおすすめどす。栗の甘みと和三盆のコクに、YUTAKAの澄んだ米の旨みがすっと寄り添うて、後味は驚くほどすっきり。大正ロマンの洋館で過ごす午後に、こない一献があったら言うことなしどすえ。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. 足立音衛門の本店はどこにありますか
A. 京都府福知山市内記44-18にあり、京都府指定文化財「旧松村家住宅」の大正時代の洋館を店舗として使っています。JR福知山駅から徒歩約15分、福知山城のすぐ近くにあり、城下町散策とあわせて立ち寄りやすい立地どす。
Q. 里山ファクトリーとはどんな施設ですか
A. 福知山市私市にある旧福知山市立佐賀小学校を改装した施設どす。明治創立から147年の歴史を持つ小学校が令和2年に廃校となり、翌年に菓子工房・ショップ・カフェとして生まれ変わりました。ガラス越しに菓子づくりの様子を見学できます。
Q. 栗のテリーヌはどんな特徴がありますか
A. 看板商品「栗のテリーヌ 天」は大粒の栗をふんだんに使い、栗・バター・和三盆にこだわった焼き菓子どす。原材料費が売価の4〜5割に達するといわれるほど素材を惜しまず、20年以上前から和三盆を洋菓子に取り入れてきたんも特徴どす。
Q. 純米大吟醸YUTAKAはどんな飲み方がおすすめですか
A. 濃厚な栗のテリーヌと合わせるなら、冷やしてガラスの酒器でキリッといただくのがおすすめどす。栗の甘みと和三盆のコクにYUTAKAの澄んだ米の旨みが寄り添い、後味はすっきり。食後の一献として、ゆったりとした時間にぴったりどす。
京都 丹後