海の京都物語 第350話 地下千五百メートルから湧く弥栄あしぎぬ温泉、空中ブリッジで二棟繋がる山あいの湯宿を訪ねてみましたんどすえ|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語も三百五十話を数えましたなあ。久美浜の湾や伊根の舟屋、丹後の海岸線をあちこち巡ってきましたが、今日は趣向を変えて、山あいにひっそり湧く一軒の温泉のお話をさせてもらいますえ。

 舞台は京丹後市弥栄町。丹後ちりめんや黒豆で知られるこの町に、地下深くから汲み上げた湯を湛える「弥栄あしぎぬ温泉」があるんどす。知る人ぞ知る、旅の疲れを芯から解きほぐしてくれる湯どすえ。

♨弥栄町制四十周年が生んだ一軒の湯

 弥栄あしぎぬ温泉が開業したんは平成七年(一九九五年)三月のこと。弥栄町が町制施行四十周年を記念して整備した、町を挙げての一大事業やったそうどす。

 運営はその後何度か形を変え、今は京丹後市観光振興課が所轄する公共の湯として、地元の方も旅の人もわけへだてなく迎えてくれる存在になっとるんどすえ。

♨地下千五百メートルから湧く恵み

 源泉は地下千五百メートルから汲み上げられ、湧出量は毎分二百十二リットル、湧き出た時点の温度は五十・四度やそうどす。泉質はナトリウム・カルシウムの硫酸塩泉で、低張性の弱アルカリ性高温泉に分類されるんえ。

 うたせ湯や寝湯、つぼ湯、泡風呂にジャグジー、サウナに箱蒸し風呂と、湯船の種類も豊富。露天風呂には二百二十インチの大画面モニターまで備わっとって、山あいの空の下で湯船に浸かりながら景色と画面の両方を楽しめるんどすえ。

♨空中ブリッジと山里のエコな心配り

 施設は管理館と温泉館の二棟からなり、地上二十五メートルの高さに架かる全長五十メートルの空中ブリッジで結ばれとるんどす。温泉館には床暖房やシースルーエレベーターも備わって、山の中とは思えん贅沢なしつらえどすえ。

 平成二十七年(二〇一五年)からは木質チップを燃やすバイオマスボイラーを、翌年からは廃食用油を使うボイラーを導入し、山の恵みと環境への心配りを両立させてきたんどす。弥栄の山並みに抱かれながら、静かに湯気を上げ続けてきた一軒どすなあ。

📍行っ得メモ

・所在地:京都府京丹後市弥栄町木橋548番地
・営業時間:10時~22時
・定休日:毎週水曜日(祝日は営業、8月は無休)
・入浴料:大人600円、3歳~小学生400円、3歳未満無料
・アクセス:京都丹後鉄道 峰山駅または網野駅からタクシー

 山の中にぽつんと佇む温泉やのに、地下深くから汲み上げた恵みと、町の人らの知恵と心配りがぎっしり詰まっとる。そないな場所に出会うたび、海の京都は海だけやない、山も含めて豊かな土地やなあと、しみじみ思わされるんどす。

 湯上がりの火照った体には、よう冷やした純米大吟醸YUTAKAを、ガラスの小さな盃にひと口分だけ注いで味わうのがよろしおす。きりっと冷えた酒が喉を滑り落ちるたび、硫酸塩泉でほぐれた体の芯から、じんわり心地よさが広がっていくような、そないな一杯どすえ。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 弥栄あしぎぬ温泉はいつできたんどすか?
A. 弥栄あしぎぬ温泉は平成七年(一九九五年)三月に開業したんどす。弥栄町が町制施行四十周年を記念して整備した温泉で、地下千五百メートルから湧く湯を使うた、町を挙げての事業やったそうどすえ。今は京丹後市観光振興課が所轄しとります。

Q. 泉質や湧出量はどんな感じどすか?
A. 泉質はナトリウム・カルシウムの硫酸塩泉で、低張性の弱アルカリ性高温泉に分類されるんどす。源泉は地下千五百メートルから汲み上げられ、湧出量は毎分二百十二リットル、湧出時の温度は五十・四度と記録されとりますえ。

Q. 施設にはどんな特徴がありますか?
A. 管理館と温泉館の二棟からなり、地上二十五メートルの高さに架かる全長五十メートルの空中ブリッジで結ばれとるんが特徴どす。床暖房やシースルーエレベーターも備わり、うたせ湯から二百二十インチの大画面モニター付き露天風呂まで、湯船の種類も豊富どすえ。

Q. 営業時間や定休日、アクセスを教えて
A. 営業時間は十時から二十二時まで、定休日は毎週水曜日(祝日は営業、八月は無休)どす。入浴料は大人六百円、三歳から小学生までは四百円どす。京都丹後鉄道の峰山駅か網野駅からタクシーで向かうんが一般的なアクセスどすえ。

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