海の京都物語 第397話 大手川しらかべのみち、台風越えて子が名付けた桜道どす|日本酒YUTAKA(豊)
海の京都物語、第397話どす。これまで天橋立のお社や宮津城跡にまつわる物語をご紹介してきましたが、今回は宮津の町なかを静かに流れる大手川のほとりへご案内しますえ。
宮津市役所の前を流れる大手川。実はこの川べり、平成の水害を乗り越えて生まれ変わった、宮津っ子たちの手による散策路なんどす。
🌊 台風23号、宮津を襲った水害 平成16年(2004年)10月20日、台風23号が宮津市街地を直撃しましたんどす。浸水面積は約170ヘクタール(東京ドーム約36個分)、床上・床下浸水は2,400戸以上にのぼったと京都府の記録に残っておりますえ。洪水で流れてきたごみが橋にひっかかって川の流れをせき止めたことも、被害を大きくした一因やったそうどす。かつてない規模の被害を受けて、宮津の人らは大手川そのものを作り直す決意をしはったんどす。
🏯 お堀の面影を宿す大手川改修 平成16年度から22年度までの約7年間、総事業費約160億円をかけて大手川の改修工事が進められましたんえ。延長は支川の今福川を含めて約4.8km、川幅は約20mから約30mに広げられ、水を流せる力は改修前の4倍になったそうどす。なかでも市役所前の大手橋から宮津小学校前の中橋までの区間は、かつて宮津城の堀やった歴史を踏まえて、右岸に白壁をずらりと並べ、お堀を思わせる景観に仕立てられましたんどす。
🌸 宮津っ子が名付けた散策路 この白壁の区間の愛称は、地元の幼稚園児から中学生までを対象に公募されましたんえ。選ばれたんは宮津小学校の児童による案で、夏に開かれる段ボール舟レース「宮津キャッスルハッスル」の来場者投票で決まったんどす。平成23年1月28日には道しるべ碑の除幕式も行われ、「しらかべのみち」の名前が正式にお披露目されましたんえ。子どもの言葉が町の景色に刻まれる、ほっこりするお話どすな。
🌷 桜並木が見守る大手川ふれあい広場 平成22年1月には、宮津ライオンズクラブから寄贈されたソメイヨシノ10本がしらかべのみちに植えられましたんどす。春になれば若い桜並木越しに大手川ふれあい広場を望むことができて、散歩する人らの足も自然と止まりますんえ。台風の爪痕を乗り越えた川べりに、今は穏やかな水音と桜の花びらが流れておりますんどす。
📍行っ得メモ
・しらかべのみちは宮津市役所前の大手橋から宮津小学校前の中橋までの大手川右岸沿いどす
・起点は宮津市柳縄手の宮津市役所付近、大手川ふれあい広場もすぐそば
・愛称は地元小中学生の公募案で、平成23年1月28日に道しるべ碑を除幕しましたんえ
・桜はソメイヨシノの若木どすが、開花状況や夜間照明の有無は現地や宮津市公式サイトで要確認どす
台風で傷ついた川が、子どもの名付けた散策路として生まれ変わる。そないな宮津の物語を知ると、何気のう歩いとった川べりも、ちょっと違って見えてきますんえ。
桜並木の下でひと息つくなら、純米大吟醸YUTAKA(豊)をやや低め、10度くらいに冷やして、すっきりしたガラスの酒器でどうぞ。すらりと伸びる吟醸香と涼しげな喉ごしが、川風に揺れる桜と、再生を遂げた大手川の穏やかな流れによう似合いますんえ。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. しらかべのみちってどこにあるん?
A. 宮津市役所前の大手橋から、宮津小学校前の中橋までの大手川右岸沿いにある散策路どす。平成16年度から22年度にかけての大手川改修事業で、かつて宮津城の堀やった歴史にちなみ白壁が並ぶ景観に整備されましたんえ。
Q. この愛称は誰が考えはったんどす?
A. 地元の幼稚園児から中学生までを対象にした愛称の公募で決まりましたんどす。選ばれたのは宮津小学校の児童による案で、夏の段ボール舟レース「宮津キャッスルハッスル」の来場者投票を経て「しらかべのみち」に決定しましたんえ。平成23年1月28日に道しるべ碑の除幕式も行われましたんどす。
Q. 台風23号ではどんな被害があったん?
A. 平成16年10月の台風23号で宮津市街地の広い範囲が浸水し、浸水面積は約170ヘクタール、床上・床下浸水は2,400戸以上にのぼったと京都府の記録に残っておりますんえ。この被害をきっかけに、総事業費約160億円の大手川改修事業が始まりましたんどす。
Q. YUTAKAはどんなふうに楽しんだらええ?
A. 純米大吟醸YUTAKA(豊)はやや低めの10度くらいに冷やして、すっきりしたガラスの酒器でどうぞ。桜並木を眺めながらなら、吟醸香の華やかさと涼やかな味わいが、春の大手川の景色によう合いますえ。
京都 丹後