海の京都物語 第483話 明治三十五年創業の老舗料理旅館はんが、昭和初期の町医者はんの建物で育てはった地酒プリンのえらい話どす|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語、綾部市の巻もずいぶん重ねてきましたなぁ。蚕糸業の近代化遺産から水源の里の暮らし、黒谷和紙に由良川沿いの祭りまで、山と川に抱かれたこの町のいろんな顔を覗いてきたんどす。

 せやけど今日は、まだお話ししてへんかった「食」の現場、綾部駅からほど近いところで百年以上も料理を出し続けてきた、ある料理旅館の物語をさせてもらいますえ。

🍽️ 明治三十五年、綾部の町に根を張った料理旅館

 綾部市並松町に店を構える「ふしみや」は、明治三十五年(一九〇二年)創業の老舗料理旅館どす。百年を超える歳月、丹波の京野菜や若狭の魚介、地元のお米を使うた創作会席料理を、代々お客さんに出し続けてきはったんどす。

 今では料理旅館の本店に加えて、由良川沿いで炭焼き料理を楽しめる「丹波茶屋ゆらり由良川」、「茶寮ゆらり結鶴」と、綾部市内に何軒かのお店を構えてはります。窓際のカウンター席から川面を眺めながらいただくお料理は、地元の人にも旅の人にも人気なんえ。

🏥 昭和初期の町医者はんの建物が、プリン誕生の舞台に

 ふしみやのお店のひとつは、昭和初期に建てられた、もとは町医者はんが使うてはった建物をリノベーションして生まれたと伝わってますんどす。診察室やったかもしれん部屋で、今は旬の食材を使うたコース料理が供されてる思うと、なんや不思議な気持ちになりますなぁ。

 そのお店のコース料理の締めくくりに出してはったデザートのプリンが、あんまり評判がようて、とうとう商品として売り出すことになったんどす。一皿のデザートが看板商品に育っていく、料理人はんの腕と町の人情が詰まった話どすなぁ。

🍮 丹波奥里の卵と、四つの味で仕上げる手作りプリン

 商品化されたんは「丹波奥里の卵プリン」。兵庫県丹波市産の「やまぶき卵」を贅沢に使うて、なめらかな食感に仕上がるよう温度調整にこだわって、ひとつひとつ手作りしてはるんどす。

 味は抹茶・ほうじ茶・地酒・昔ながらの四種類。抹茶には綾部茶が、ほうじ茶には綾部市産の素材が使われてて、丹波の卵と綾部のお茶が、ひとつの小さなプリンの中で出会うてるんえ。

🍶 地酒フレーバーに宿る、若宮酒造の「彩香」

 四種のうち「地酒」フレーバーには、綾部市の若宮酒造が醸す日本酒「彩香」が使われてるんどす。料理旅館のデザートに、地元の蔵元のお酒が溶け込んでる言うんは、食文化と酒どころの綾部らしい組み合わせどすなぁ。

 甘いプリンのひと匙に、ほんのり日本酒の香りがのぞく。綾部の料理人はんと蔵人はんが、知らんうちに同じひと皿で手を取り合うてはるような、そんな味わいどす。

📍行っ得メモ

・ふしみや(綾部市並松町上番取三十九) JR山陰本線・綾部駅から徒歩約十五分、舞鶴若狭自動車道・綾部インターチェンジから車で約十分どす
・営業時間は十一時から二十二時まで、駐車場は二十台分あります
・会席料理や松花堂弁当、鍋料理などをいただけますが、営業内容は時期によって変わることがあるので事前確認がおすすめどす
・「丹波奥里の卵プリン」はふるさと納税の返礼品として、抹茶・ほうじ茶・地酒・昔ながらの四種セット(各二個、計八個)で用意されてますんどす
・冷蔵配送で、消費期限は製造日から五日間。注文を受けてから一つずつ手作りされるんえ

 町医者はんの建物が料理店に生まれ変わり、そこで出されたひと皿のデザートが、ふるさと納税の返礼品にまで育っていく。綾部の町には、そんな小さな物語がぎょうさん眠ってる思うたら、散歩の足取りもちょっと軽うなりますなぁ。

 もしふしみやはんの卵プリンをいただく機会があったら、YUTAKAもそっと添えてみとおすどす。プリンは少し冷やし目で、YUTAKAはキンと冷やしてガラスの盃でひと口。なめらかな甘さの後から、YUTAKA特有の澄んだ米の旨みがすっと追いかけてきて、地酒フレーバーのプリンとはまた違う、もうひとつの「綾部の酒と甘味」の出会いが楽しめますんえ。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. ふしみやはんはどこにあるんどす?
A. 綾部市並松町上番取にある料理旅館どす。JR山陰本線・綾部駅から徒歩約十五分、舞鶴若狭自動車道の綾部インターチェンジからは車で約十分の場所で、創業明治三十五年の老舗として会席料理やお弁当を提供してはりますえ。

Q. 卵プリンはどこで買えますんどす?
A. ふしみやの手作りプリンは、ふるさと納税の返礼品として抹茶・ほうじ茶・地酒・昔ながらの四種セットで用意されてますんどす。店のコース料理のデザートとして出されてたもんが評判になって、商品化されたいきさつがあるんえ。

Q. 地酒フレーバーはどのお酒どす?
A. 綾部市の若宮酒造が醸す日本酒「彩香」を使うた一品どす。ほうじ茶にも綾部市産の素材が使われてて、地元の蔵元や茶どころとつながるプリンに仕上がってますんえ。原材料の詳細は要確認の部分もありますさかい、最新情報は公式でご確認くださいね。

Q. 旧町医者はんの建物てどんな場所どす?
A. 昭和初期に建てられた、もとは町医者はんの建物やった言われてますんどす。その建物を改装してレストランにしはって、そこで出してたコース料理のデザートが評判になり、プリンの商品化につながったとされてますえ。詳しい来歴は要確認どす。

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