海の京都物語 第107話 東舞鶴、海軍記念館で読む鎮守府の記憶どすなあ|日本酒YUTAKA(豊)
前回は北吸トンネルの話どしたなあ。海に向こうて掘られたトンネルをくぐった先に、いよいよ舞鶴の「海軍の街」としての顔がぐっと近づいてくる場所があるんどす。今日はその中でも、旧海軍の記憶をいちばんまとまった形で見せてくれる「海軍記念館」を訪ねてみますえ。
海軍記念館は、海上自衛隊舞鶴地方総監部の敷地の中にある資料館どす。観光地というより「基地の中の一室」いう趣で、東舞鶴駅からバスに揺られて着いた先、静かな官舎の並びの奥にひっそり構えてますんどす。中に入る前から、ちょっと背筋の伸びるような空気が漂うてますえ。
⚓自衛隊員の学びのために生まれた館
海軍記念館ができたんは1964年5月27日のことどす。旧海軍から受け継がれた史実と伝統を、自衛隊員の教育に役立ててもらおういう目的で設けられたんどす。せやから最初から観光施設として作られたわけやのうて、隊員はんらが自分らの拠って立つ歴史を学ぶための場所として始まったんどすなあ。
その成り立ちを知ってから館内を歩くと、ただの陳列棚も見え方が変わってきますんどす。ここに並ぶ一つひとつが、今も現役で港を守ってくれてはる方々の学びの土台になってるんやと思うと、こっちも自然と姿勢を正したなりますえ。
🏛旧海軍機関学校の大講堂を今も使こうて
記念館の建物は、昭和8年に建てられた旧海軍機関学校の大講堂の一部を活用したものどす。今でも海上自衛隊舞鶴地方総監部の大講堂として現役で使われてる、いわば「生きた歴史建築」なんどすなあ。
この建物と収蔵資料は、舞鶴の鎮守府にまつわる文化財として日本遺産の構成文化財にも数えられてますんどす。展示室に足を踏み入れると、天井の高さや柱の重厚さから、当時の海軍がこの建物にどれだけの思いを込めてたんか、じんわり伝わってきますえ。
⚔展示室に並ぶ、海軍の記憶
館内には、舞鶴鎮守府の初代司令長官を務めた東郷平八郎はんゆかりの資料をはじめ、旧海軍にまつわる記念品や資料がぎょうさん展示されてますんどす。点数の数え方は資料によって違いがあるようどすけど、いずれにしても「これだけの物が、よう残ってはったなあ」と驚くほどの量どす。
東郷平八郎はん自身の人生や舞鶴での暮らしぶりについては、また別の回でゆっくりお話しする予定どす。今日のところは、その人が率いた海軍の「モノ」が、ここにこうして集められて残ってるいう事実だけ、まずは感じてもろたら十分どすえ。
🚢「海軍の街」であり続ける舞鶴の誇り
舞鶴に鎮守府が置かれてから、この街はずっと海軍とともに歩んできましたんどす。鎮守府開庁の詳しいいきさつは、また章の終わりの方でじっくりお話しすることになると思いますけど、今日大事なんは、その歴史が過去のもんやのうて、今もこの記念館という形で、海上自衛隊舞鶴地方隊の拠点の中に息づいてるいうことどす。
土日祝だけ開くこの扉の向こうに、舞鶴いう街のアイデンティティがぎゅっと詰まってますんどす。観光ついでにふらっと寄るいうより、ちょっと気持ちを整えてから訪ねたなる、そんな場所どすなあ。
📍行っ得メモ
・住所:京都府舞鶴市余部下1190(海上自衛隊舞鶴地方総監部内)
・一般公開は土・日・祝日の10:00〜15:00(最終受付14:30)、入館無料
・自衛隊の施設のため業務の都合で見学できひん日もあり、訪問前に公式サイトでの確認がおすすめどす
・20名以上の団体や大型車両での見学は事前予約が必要(数週間前までの申し込みを)
・アクセスはJR舞鶴線・東舞鶴駅からバス利用、問い合わせは0773-62-2250(内線2208)
静かな展示室を出て、また日常の光の中に戻ってくると、さっきまで見てた資料の重みがじわじわ効いてくるような、そんな気持ちにさせられる場所どした。舞鶴いう街が、今日まで「海軍の街」であり続けてきた理由の一端を、確かにこの目で見せてもろたなあと思いますえ。
こういう凛とした空気の余韻には、純米大吟醸YUTAKA(豊)をきゅっと冷やして、切子のグラスでいただくんがよう似合いますんどす。温度は8度くらい、キリッと冷やしたところで口に含むと、澄んだ吟醸香の奥にすっと引き締まった旨みが通っていく感じどす。記念館の静けさと、あの磨き抜かれた味わいが、不思議と重なって感じられますえ。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. 海軍記念館はいつでも見学できますの?
A. 土・日・祝日の10時から15時(最終受付14時半)だけの公開どす。海上自衛隊の施設やさかい、業務の都合で見学できひん日もあるんどす。訪ねる前に公式サイトで確認してから足運んでもろたら安心どすえ。
Q. 入館料はかかりますの?
A. 入館は無料どす。せやけど自衛隊の敷地内にある施設やさかい、受付でのちょっとした手続きが必要になることもあるんどす。時間に余裕もって訪ねてもらうのがよろしおすなあ。
Q. どんな展示が見られますの?
A. 舞鶴鎮守府の初代司令長官やった東郷平八郎はんゆかりの資料をはじめ、旧海軍にまつわる記念品や資料がぎょうさん並んでますんどす。舞鶴が海軍の街として歩んできた歴史を、実物の重みで感じられる場所どすえ。
Q. 団体で行く場合はどうしたらよろしい?
A. 20名以上や大型車両での見学は、事前に予約が必要どす。数週間前までに申し込んでおかんと当日は難しいこともあるさかい、団体の際は早めの手配をおすすめしますんどす。
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