海の京都物語 第204話 由良川と共に生きてきた町家、福知山治水記念館で知る水害の記憶とこれからの備えの知恵どすえな|日本酒YUTAKA(豊)
海の京都物語も気ィついたら第204話どす。丹後の海辺から始まったこの旅、今回は少し内陸へ足を延ばして、福知山のまちなかへおじゃまするえ。
福知山言うたら明智光秀はんが治めはった城下町として知られとりますけど、もうひとつ忘れたらあかんのが「由良川」との長いお付き合いどす。町の暮らしと切っても切れへん川の記憶を伝える場所が、今日紹介する治水記念館なんどす。
🏠明治の町家がそのまま資料館になったんどす
治水記念館は、京都府福知山市字下柳(下柳町)39にある施設どす。建物は明治13年(1880年)ごろに建てられた元呉服屋の町家を改修したもんで、由良川沿いという立地ゆえに幾度となく水害に見舞われてきた歴史を持っとります。
開館は2005年(平成17年)3月。2004年(平成16年)の台風23号による水害を大きな契機として、水害と向き合ってきた福知山の歩みを伝える施設として整備されたそうどす。
入館は無料で、開館時間は午前10時から午後5時(入館は午後4時30分まで)、休館日は毎週火曜・水曜と年末年始(12月27日〜1月4日)なんどすえ。
格子戸をくぐって館内へ入ると、古い梁や土間がそのまま残っとって、まるで明治時代の商家にお邪魔したような、しんとした空気が漂うんどす。
🌊昭和28年と平成16年、二つの大水害の記憶
館内には、1953年(昭和28年)の台風13号による大水害と、2004年(平成16年)の台風23号による水害の被害を伝えるパネルや資料が展示されとります。由良川沿いのまちが、幾度も濁流に見舞われてきたことがよう分かる内容どす。
2024年(令和6年)9月には、国土交通省の「NIPPON防災資産」にも認定されはったそうどす。当時の水害のつらさを実感できる施設として、これからも語り継がれていくことが期待されとります。
パネルに写る当時の写真を眺めとったら、当たり前やと思うとった今の暮らしが、先人はんらの苦労の上に成り立っとることがしみじみ伝わってくるんどす。
🎣『タカ』と呼ばれる荷揚げの仕掛けを体験どす
この町家には、洪水のときに1階の家財道具を屋根裏へ吊り上げる「タカ」と呼ばれる滑車式の仕掛けが残っとって、実際に来館者が体験できるようになっとります。屋根裏には避難場所にもなる大きな空間も設けられとるんどす。
水が来るとわかったら、家財を上げて、家族で屋根裏へ避難する。そないな暮らしの知恵が、この一軒の町家にぎゅっと詰まっとるんどすなあ。
滑車をゆっくり回してみると、ギィと軋む音とともに、当時の人らの緊張感がふっと蘇ってくるような、そんな不思議な感覚になるえ。
📍行っ得メモ
・住所:京都府福知山市字下柳(下柳町)39
・開館時間:午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
・休館日:毎週火曜日・水曜日、12月27日〜1月4日
・入館料:無料
・電話:0773-22-4200
由良川は恵みも水害も、両方もたらしてきた川どす。治水記念館に立つと、その両方をまるごと受け止めてきた福知山の人らの覚悟みたいなもんを感じて、ちょっと背筋が伸びる思いがしたんどすえ。
館を出たあと、宿の座敷でぬる燗にしたYUTAKA(純米大吟醸KYOTO YUTAKA)を、ぐい呑みでいただいたんどす。40度くらいのぬる燗にすると、お米の旨みがふわりと広がって、水害を乗り越えてきた土地の粘り強さと重なるような、じんわり沁みる味わいやったえ。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. 治水記念館はどこにあるんどす?
A. 治水記念館は京都府福知山市字下柳(下柳町)39にありますんどす。福知山城の城下町エリア、由良川にもほど近い場所どす。JR福知山駅から徒歩圏内で行けるので、駅を降りてぶらり歩きながら向かうのがおすすめどすえ。入館は無料で、気軽に立ち寄れる施設どす。
Q. 開館時間や休館日を教えてほしいどす
A. 開館時間は午前10時から午後5時までで、入館は午後4時30分までどす。休館日は毎週火曜日と水曜日、それに年末年始の12月27日から1月4日までなんどす。入館料は無料どすので、ふらっと立ち寄って由良川の歴史に触れてみるのもよろしいえ。
Q. 館内で見られる展示は何どすか?
A. 館内では、昭和28年(1953年)の台風13号による大水害と、平成16年(2004年)の台風23号水害を伝えるパネルや資料が展示されとります。洪水時に家財道具を屋根裏へ吊り上げる『タカ』いう滑車式の仕掛けも残っとって、実際に体験することもできるんどすえ。
Q. 福知山城とあわせて回れるどすか?
A. 治水記念館は福知山城下町エリアにあって、福知山城からも歩いて回れる距離どす。お城でお殿さんの時代に思いを馳せたあと、治水記念館で水害と向き合うてきた庶民の暮らしにも目を向けると、福知山の歴史がぐっと立体的に見えてくるんどすえ。
京都 丹後