海の京都物語 第255話 文殊はんが暴れ龍を手なずけはった九世戸縁起、海の上で舞う金銀の龍と花火にうっとりするんどすえ|日本酒YUTAKA(豊)
海の京都物語、第255話は宮津市へ。これまで智恩寺さんの多宝塔や知恵の輪灯籠、智恵の餅のことわざをご紹介してきましたが、今日は智恩寺に伝わる夏の一大行事、「文殊堂出船祭(もんじゅどうでぶねまつり)」のお話どす。
毎年7月24日、文殊菩薩さんの縁日に合わせて天橋立の海の上で繰り広げられる、龍と文殊さんの物語。暑い盛りの宮津の夜を、どないに彩ってくれはるんか、のぞいてみまひょ。
🐉 悪い龍を文殊さんが懐柔しはった「九世戸縁起」
出船祭のルーツは、智恩寺に伝わる「九世戸縁起(くせとえんぎ)」という古い言い伝えにあります。この地では、いざなぎのみこと・いざなみのみことが日本列島と天橋立を造らはったものの、悪い龍が暴れて困っとったそうどす。
そこで遠く中国の五台山から招かれはったんが、文殊菩薩さん。長い説法の末に龍は改心し、以後は天橋立と人々を守る善き龍になったという物語が、この祭りの土台になっとります。
🔥 松明の灯る海上舞台で金銀の龍が舞う
祭り当日は、天橋立の運河沿いに松明が灯され、海上に設けられた舞台で金・銀二頭の龍が太鼓のリズムに合わせて舞う「龍舞」が披露されます。九世戸縁起の物語をそのまま海上絵巻として再現しはる、迫力の演目どす。
夜になるほど松明の炎が水面に映り込んで、龍の姿がいっそう生き生きと浮かび上がります。文殊さんの説法で龍が改心していく様子を、目の前で見せてもらえるような気ぃになりますえ。
🎆 約500発の花火がクライマックスを飾る
龍舞がひと段落すると、天橋立の夜空には例年およそ500発ともいわれる花火が打ち上げられ、祭りはクライマックスを迎えます。龍舞の熱気そのままに、花火の音と光が運河沿いに響き渡ります。
浴衣姿の人らも多く、宮津の夏の風物詩として地元の人にも観光客にも親しまれとる一夜どす。
🙋 夜更けには一般の人も龍舞を体験できる
花火が終わった後の時間帯には、一般の参加者も龍舞の輪に加わらせてもらえる時間が設けられることがあります。自分で龍を操る体験は、観光客にとっても忘れられん夜になるんやないでしょうか。
📍行っ得メモ
・最寄り駅は京都丹後鉄道宮津線「天橋立駅」から徒歩約5分
・開催は毎年7月24日、文殊菩薩さんの縁日に合わせて執り行われます
・花火や龍舞の時間帯は年により変わることがあるため、事前に智恩寺や宮津市観光協会で確認するのが安心どす
悪い龍でさえ説法で丸うなってしまわはる九世戸縁起。そんな懐の深い文殊さんのおひざ元で、夏の夜を熱くする龍舞と花火を見とると、宮津いう町の懐の深さまで感じてしまいますなぁ。
祭りの帰り道、火照った体にはよう冷えたぐい呑みで純米大吟醸YUTAKAをきゅっと一杯。冷やして五度ほどに整えると、龍舞の熱気を鎮めるようにすっと喉を通って、花火の余韻とともに涼やかな後味が広がります。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. 出船祭はいつ開催されますか?
A. 文殊堂出船祭は、智恩寺のご本尊・文殊菩薩さんの縁日にあたる毎年7月24日に、天橋立近くの智恩寺周辺で開催されます。開催時間や花火の時間帯は年によって変わることがあるため、お出かけ前に智恩寺や宮津市の公式情報を確認しはるのがおすすめどす。
Q. 「九世戸縁起」とはどんな話どすか?
A. いざなぎのみこと・いざなみのみことが日本列島と天橋立を造らはった際、暴れる悪龍に困り、中国・五台山から文殊菩薩さんを招いたという智恩寺に伝わる伝説どす。文殊さんの説法により龍が改心し、天橋立と人々を守る善き龍になったとされ、出船祭はこの物語を海上で再現する祭りどす。
Q. どんな演目が見られますか?
A. 天橋立の運河沿いに松明が灯される中、海上に設けられた舞台で金・銀二頭の龍が太鼓のリズムに合わせて舞う「龍舞」が披露されます。九世戸縁起の物語を再現する海上絵巻として演じられ、クライマックスには例年およそ500発の花火が打ち上げられます。
Q. アクセス方法を教えてください。
A. 最寄り駅は京都丹後鉄道宮津線の天橋立駅で、智恩寺までは徒歩約5分ほどどす。会場は天橋立の浜に面しているため、浴衣姿で夕涼みがてら訪れる人も多いお祭りどす。混雑する日もあるため、公共交通の利用が安心どす。
京都 丹後