海の京都物語 第357話 杉末の杜に鎮まる総氏神・山王宮日吉神社、千四百年続く宮津祭で神輿と浮太鼓が城下を練り歩くんどす|日本酒YUTAKA(豊)

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 海の京都物語、第357話も宮津市からのお届けどす。これまで和貴宮神社の北前船の賑わいや宮津城太鼓門、お菊稲荷さんの悲話など、宮津の町に息づく信仰と暮らしの物語をいろいろご紹介してきましたなあ。

 今日お連れするんは、宮津の町を見下ろす高台に鎮まる「さんのうさん」こと山王宮日吉神社どす。平安の昔から宮津の総氏神として崇められ、毎年5月には城下じゅうが沸き立つ「宮津祭」が今も受け継がれとるんどすえ。

⛩️杉末神社の杜に迎えられた山王さん

 社記によりますと、山王宮日吉神社は平安時代後期、杉末神社の境内に近江国坂本の日吉大社から勧請されたと伝わっとります。祭神は大山咋神と大己貴神のお二柱どす。

 摂社となった杉末神社は、社記で敏達天皇元年(西暦572年)に三諸山から降臨したとされ、『延喜式神名帳』に名を連ねる宮津で唯一の式内社どす。実は「宮津」いう地名そのものが、この杉末神社の「宮」に由来するいう話もあるんどすえ。千四百年近く前から、この杜がこの町の始まりやったいうことになりますなあ。

🏯歴代宮津藩主が築いた社殿

 江戸時代、山王宮は宮津藩の守護神として歴代藩主から篤く庇護されてきました。貞享5年(1688年)には藩主・阿部正邦が本殿を再建し、次の奥平昌春の代には本殿を神域中央に移して杉末神社を右側に祀る今の配置になったそうどす。

 さらに明和3年(1766年)には本庄資承が幣殿を、天保5年(1834年)には本庄宗發が今の拝殿を建立しとります。藩主が代替わりするたび社殿に手が加えられてきたいうんは、それだけ山王さんが宮津にとって大切な存在やった証どすなあ。石段を上って本殿の前に立つと、歴代藩主の祈りが積み重なった重みをふっと感じる気がしますんや。

🏮神輿と太鼓が練り歩く宮津祭

 宮津祭、通称「山王祭」は毎年5月13日から15日まで、三日三晩にわたって営まれます。13日に太神楽の巡行が始まり、14日には漁師町に伝わる「浮太鼓」が加わって、15日の本祭で最高潮を迎えるんどす。

 本祭の日は朝の手水の儀に始まり、浦安の舞、太神楽奉納と続いて、午前11時過ぎに神輿が発御します。漁師町の浜では豊漁と安全を願う祈りが捧げられたあと、約12キロにおよぶ城下巡幸が夕方まで続きます。江戸時代には「国祭」「藩祭」とも呼ばれ、町人だけやのうて藩士までもが行列に加わったと伝わっとるんどすえ。

🥁浮太鼓が響く還御のとき

 浮太鼓は江戸時代初期から漁師町に伝わり、江戸中期ごろに今の形が整えられたと言われる太鼓芸で、宮津市の無形文化財に指定されとります。神幸祭のあいだじゅう早打ちが続き、夕刻の還御の際には神輿と一体になって神社まで参進するんどす。

 石段を上って宮入りした神輿は拝殿で三度持ち上げられ、その瞬間に神域の灯りがすっと消されます。暗闇の中、神様が本殿にお戻りになる午後8時半ごろの還御の儀こそが、三日間にわたる山王祭のクライマックスどす。太鼓の音が静まり、町が静けさを取り戻す瞬間に立ち会うと、なんや胸の奥がきゅっと締まるような、不思議な気持ちになりますんや。

📍行っ得メモ

・山王宮日吉神社は京都府宮津市宮町1048にあり、京都丹後鉄道「宮津」駅から徒歩約15分どす
・宮津祭(山王祭)は毎年5月13日〜15日開催、本祭は15日どす
・本殿など社殿は京都府指定文化財、浮太鼓は宮津市指定無形文化財どす
・詳しい日程や当日の運行は、事前に宮津市観光協会や神社に確認するんがおすすめどす

 千四百年近く前から変わらず町を見守ってきた山王さん。一年に一度、神輿と浮太鼓が城下を練り歩く夜に立ち会うと、宮津いう町の芯の部分に触れたような、そんな気持ちになるんどす。

 還御の儀を見届けたあとは、冷やしたYUTAKAをすっと喉に流し込みたくなります。ぐい呑みに注いだ純米大吟醸は、太鼓の余韻が残る夜によう似合う、キレのある澄んだ味わいどす。祭りの高揚が静まっていくんと一緒に、米の旨みがじんわり広がっていく、そんな一杯どすえ。

ほな、また次回のお楽しみに。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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FAQ
Q. 山王宮日吉神社の祭神は何どすか?
A. 山王宮日吉神社の祭神は大山咋神と大己貴神のお二柱どす。社記によれば平安時代後期に近江国坂本の日吉大社から杉末神社の境内へ勧請されたと伝わり、宮津の総氏神として歴代の宮津藩主からも篤く崇敬されてきたんどすえ。

Q. 宮津祭はいつ開催されるんどすか?
A. 宮津祭(山王祭)は毎年5月13日から15日まで三日三晩にわたって営まれます。13日に太神楽の巡行が始まり、14日には浮太鼓が加わって、15日の本祭で神輿巡行と還御の儀を迎え、祭りが最高潮に達するんどすえ。

Q. 浮太鼓とはどんな太鼓どすか?
A. 浮太鼓は江戸時代初期から宮津の漁師町に伝わる太鼓芸で、江戸中期ごろに今の形が整えられたと言われ、宮津市の無形文化財に指定されとります。神幸祭の間は早打ちを続け、還御の際には神輿と一体となって神社まで参進するんどすえ。

Q. YUTAKAはどんな場面がおすすめどすか?
A. 祭りの余韻が残る夜、ぐい呑みに注いだ冷たいYUTAKAがようおすすめどす。純米大吟醸らしいキレのある澄んだ味わいが、高揚した気持ちを静かに落ち着けてくれます。太鼓の音を思い出しながら、ゆっくり米の旨みを味わう時間にぴったりどすえ。

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