海の京都物語 第378話 祝い事にも仏事にも欠かせぬ、丹後伊根の浜に伝わる寒天状の海藻料理「うご」にまつわるお話どすえ|日本酒YUTAKA(豊)
海の京都物語も第378話を迎えたんどす。伊根町言うたら舟屋の風景がまず浮かびますけど、今回は少うし目先を変えて、浜の台所に伝わる食べもんのお話をさせてもらいますえ。
丹後の海辺には「うご」言う、あんまり知られてへん海藻料理が伝わっとるんどす。寒天のようにぷるんとした、祝いの席にも仏事にも並ぶ、ほんまに地元の暮らしに根づいた一品どすえ。
🌊 うごってなんの海藻どす?
うご言うんは、標準和名「えごのり」いう海藻のことどす。ホンダワラ類にからみつくように生えとって、宮津市や伊根町の一部地域では、例年7月頃に漁が解禁になるんどす。
採り方も独特で、船の上からカギ状の漁具を使うて、からみついた海藻を引っかけて集めはるんどす。豊凶の差が激しい海藻やさかい、ようとれた年には干して保存しとかはるんどすえ。
伊根町を含む丹後の浜の一部では、小舟を漕ぎ出して海面を覗き込みながら、からみついた海藻をカギ状の漁具でそっと引っかけて集めはる、そないな夏の光景が今も残っとるんどすえ。
🙏 祝いの膳にも、仏の膳にも
うごを寒天状に固めたもんも、同じく「うご」と呼ばれとるんどす。見た目はところてんによう似とりますけど、煮出した海藻を漉さんと、そのまま固めるところが違うんどすえ。
丹後ではこの「うご」、祝い事にも仏事にも欠かせん料理として大切にされとるんどす。めでたい席にも、しめやかな席にも、同じ一品が静かに寄り添うとこが、なんや奥ゆかしゅうおすなぁ。
法事の後の台所で、年配の女性がうごを切り分けて、小皿に盛り付けてはる。そないな何気ない光景の中に、何代も受け継がれてきた手の記憶が宿っとるんやと思いますえ。
🔪 手間ひまかけた海の仕事
乾いたうごを使うときは、まず貝殻などの汚れを木槌で叩いて落として、きれいに水で洗うところから始まるんどす。
それからお湯でとろとろに煮溶かして、器に移して冷やし固めたら出来上がり。切り分けて、しょうが醤油や白和えでいただくんが、地元のならわしどすえ。
夏の台所に湯気が立って、海の匂いがふわっと広がる。そのひと手間こそが、丹後の浜の暮らしをそのまま映しとるような気がしますわ。
🏮 なかなか出会えへん、海の恵み
うごの乾燥品は、今ではほとんど店先に並ばへんのどす。寒天状に固めたもんが、地元の魚屋さんやスーパーに、ほんのわずか並ぶくらいどすえ。
せやさかい、旅先でうごに出会えたら、それはほんまに運がええ思うてもろたらよろしおす。丹後の浜の暮らしを、ひと口で味わえる貴重な機会どすさかいになぁ。
📍行っ得メモ
・うご(標準和名えごのり)は丹後地方の呼び名で、宮津市や伊根町の一部地域で利用される郷土料理どす
・漁の解禁は例年7月頃、ホンダワラ類にからみついた海藻をカギ状の漁具で引っかけて採らはるんどす
・乾燥品の店頭販売はほとんどのうて、寒天状に固めた「うご」が地元の魚屋やスーパーにごくわずか並ぶ程度どす
・食べ方はしょうが醤油や白和えが定番で、祝い事・仏事どちらの席にも登場するんどすえ
ひとつの海藻が、めでたい日にも、悲しい日にも、同じ顔して食卓に上る。そないな「うご」の姿に、伊根の浜で暮らしてきた人らの、静かで強い営みを感じるんどすえ。
冷たくきりっと冷やしたガラスの盃に、純米大吟醸YUTAKAをそっと注いだら、うごのつるんとした喉ごしと、ふわりと香る吟醸香がよう合いますんどす。しょうが醤油のぴりっとした塩気を受け止めて、お酒の甘みがすっと広がる。海の恵みと丹後の技が溶け合う、そないなひとときを味わうてもらいたいんどすえ。
ほな、また次回のお楽しみに。
これからもどうぞよろしくお願いします。
FAQ
Q. うごってどんな食べ物どすか?
A. うごは標準和名「えごのり」という海藻を使った丹後地方の郷土料理どす。煮出した海藻を漉さずにそのまま寒天状に固めたもので、見た目はところてんによう似とります。宮津市や伊根町の一部地域で、祝い事にも仏事にも欠かせない料理として大切にされとるんどすえ。
Q. うごはいつ獲れるんどすか?
A. うごの素となるえごのりは、ホンダワラ類にからみつくように生えとる海藻どす。丹後の沿岸域の一部では、例年7月頃に漁が解禁になり、船の上からカギ状の漁具を使うて、からみついた海藻を引っかけて集めはるんどすえ。豊凶の差が激しい海藻やさかい、ようとれた年には干して保存しとかはるんどす。
Q. どないして食べるのが定番どす?
A. 乾いたうごは、まず貝殻などの汚れを木槌で叩いて落とし、きれいに水で洗います。それからお湯でとろとろに煮溶かして、器に移して冷やし固めたら出来上がりどす。切り分けて、しょうが醤油や白和えでいただくんが、丹後の浜に伝わるならわしどすえ。
Q. 日本酒YUTAKAとはどう合わせたらよろしい?
A. うごのつるんとした喉ごしとしょうが醤油の塩気には、よう冷やした純米大吟醸YUTAKAがよう合いますんどす。ガラスの盃でキリッと冷やして注げば、吟醸香の甘みが海藻のさっぱりとした味わいを受け止めて、海の恵みと丹後の技が溶け合うひとときを味わえますえ。
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